競合が有名企業との提携を発表すると、自社も協力先を増やすべきか気になるものです。ただ、相手の名前だけでは、販売を協力するのか、技術をつなぐのか、認定を受けたのかが分かりません。まず関係の役割と対象を読み、自社の判断に必要な情報を整理しましょう。
競合の提携先調査は、公開された発表やサービス案内から、誰と、何を、どの顧客へ提供する関係なのかを調べる方法です。発表日と確認日、販売・導入支援・技術連携などの役割、対象サービス、提供の状態を記録します。関係の数やロゴの有無で成果を判断せず、自社に不足する役割や説明を考える材料にします。
この記事でわかること
- 提携先の役割を見分け、公式情報から調べる手順
- 発表時点と現在の状態を区別できる比較表の項目
- 架空の関係図を使い、自社が補う役割を考える方法
動画でわかるライバルマーケティング広告
競合と比較検討される場面を踏まえ、広告で自社を知ってもらう方法もご確認ください。
ライバルマーケティング広告の仕組みを見る競合の提携先は、相手名より役割を見る
提携先の一覧から知りたいのは、競合が自社だけでは届かない顧客や、提供しにくい機能をどう補っているかです。先に調べる目的を決め、関係を同じ基準で整理します。

販売・導入支援・技術連携を分けて読む
同じ「パートナー」でも、担う役割は異なります。顧客を紹介する、契約や販売を担う、導入時の設定を支援する、別の製品と機能を連携するなど、誰が何をする関係かを確認します。
一社が複数の役割を持つ場合もあります。会社名を一つの欄に入れて終わらせず、対象の製品・サービスと役割を対にすると、どの提供内容を支える相手かが見えてきます。
共同開発、共同販売、認定プログラムへの参加も同じ扱いにはしません。資本関係の記載がある場合は別の項目へ残し、業務上の協力関係から出資まであったと推測しないようにします。
共同開発、技術協力、共同販売などの協力内容と、資本関係を伴う連携を整理しています。相手の知名度だけでなく、提携の目的と役割を確認するための参考になります。
出典元:J-Net21|中小企業の企業連携の考え方(要約)
販路を知りたいのか、提供体制を知りたいのか
たとえば、競合が地域の顧客へどう届けているかを知りたいなら、販売や紹介、現地対応の役割を中心に見ます。サービスの比較で導入のしやすさが気になるなら、導入支援や運用を担う相手を調べます。
「競合が、製品導入後の設定や運用を誰と支えているか」のように問いを決めておくと、発表を集めた後に何を比較すればよいかが明確になります。取引先の信用を評価する調査や、提携契約そのものの審査とは、今回の目的を分けて進めます。
公式発表と、現在の案内を照合する
競合の公式サイトから、ニュース、パートナー紹介、連携機能、導入支援の案内を確認します。相手企業の発表や案内も併せて読み、対象と時点が一致しているかを確かめます。

企業名に、協業・連携・販売などの言葉を組み合わせる
公式サイトの一覧で見つからない場合は、企業名やサービス名に「業務提携」「協業」「販売パートナー」「連携」などを組み合わせて探します。見つけた記事は、発表元、日付、対象となるサービスを確認して記録します。
配信サイトやニュースで同じ発表を見つけても、別の提携として重複計上しません。発表元の公式ページへたどれるかを確認し、相手企業の情報と同じ関係を指しているかを照合します。
認定資格やプログラムへの参加を発表したページでは、その制度の説明も確認します。認定の取得という事実を、個別の共同開発案件や、独占的な販売関係の証拠として扱わないことが大切です。
パートナー認定やティアの獲得を発表する際の表記と、バッジの扱いを説明しています。提携の発表を読むときも、制度上の認定と、個別の協業内容を区別する参考になります。
発表時の予定と、現在の提供内容を確かめる
発表した計画と、現在提供されている内容を分けて記録します。「共同で検討を開始」「提供を予定」「提供開始」では状態が異なるため、見出しだけで判断せず本文を読みます。
古い発表を見つけたら、現在の製品ページやパートナー一覧、後日の公式発表に続報があるかを確認します。発表時点で分かったことと、現在確認できたことを並べ、続報が見つからなければ未確認として残します。
掲載がなくなっただけで、提携が終わったとは判断できません。ページ移転や掲載方針の変更もあり得るため、公式な終了案内などがなければ「現在の掲載を確認できない」と記録します。
競合監視の進め方|項目・ツール・更新頻度を決める提携などの変化を、何のために継続確認するかを整理できます。関連記事|DSSお役立ちコラム提携先の一覧を、関係が分かる比較表にする
相手企業の名前を集めるだけでは、競合の届け方や支援体制を比べにくくなります。一つの関係を同じ項目で記録し、顧客への提供のどこを担うかまで整理します。

相手・役割・対象・時点・根拠を一緒に残す
基本の記録項目は次の通りです。公表されている範囲で埋め、対象地域や担当範囲が読み取れなければ、推測を入れず未確認にします。
| 記録する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 関係する企業 | 競合と相手の正式名称、対象の製品・サービス |
| 協力する役割 | 紹介、販売、導入支援、保守、技術連携、共同開発など |
| 対象 | 顧客の業種・規模・地域、利用できる条件 |
| 状態と時点 | 検討、予定、提供開始、確認できた変更、発表日・確認日 |
| 根拠 | 両社の公式URL、制度や製品の案内、確認した箇所 |
| 未確認の内容 | 非公表の担当範囲、継続状況、成果など |
顧客へ届くまでの、誰が何をするかを図にする
表ができたら、競合を中心に、紹介・販売・導入・運用などの役割で相手を配置します。線には「何を一緒に行うか」を書くと、会社のロゴを並べるだけの図より関係を読み取りやすくなります。
確認できた関係だけを線で結びます。同じ一覧に掲載されている二社の間に、直接の取引や提携があるとは限りません。実線と推測が混ざると誤解されやすいため、仮説は図の外に別記します。
比較するときは、社数よりも、自社の顧客が必要とする支援をどこまで案内できているかを見ます。公開されていない関係もあるため、図の空白をそのまま競合の弱みとは扱わないようにします。
商品そのものに加え、販売やアフターサービスまでの流れを調査する考え方を説明しています。本記事では、公開された提携情報から確認できる役割に範囲を絞って整理します。
出典元:GMOリサーチ&AI|競合調査の項目と分析方法(要約)
競合の連携サービスや導入支援のページなどを調べている方へ、自社のサービスを知ってもらう広告も検討できます。配信の仕組みをご確認ください。
ライバルマーケティング広告の仕組みを見る競合の関係図から、自社が補う役割を考える
調査結果は、競合と同じ数の提携を目指すための一覧ではありません。顧客が自社を利用するうえで困ることと照らし、提供体制や説明を変える必要があるかを判断します。

架空例:配送計画システムの導入支援を考える
架空の配送計画システムを提供する会社で考えます。競合の公開情報には、地域の導入支援会社と、車載機器との連携がそれぞれ掲載されていると仮定します。実在する企業の提携や、実施済みの成果を示す例ではありません。
自社の顧客から「初期設定を相談したい」という声があるなら、まず自社で対応できる内容と不足を整理します。競合と同じ相手を探す前に、自社の顧客が困る箇所を確かめます。機器連携の追加より、導入時の説明を整える方が先かもしれません。
| 判断すること | 架空例で確かめる内容 |
|---|---|
| 顧客の課題 | 利用を始める際、どの設定や準備で迷うか |
| 自社の対応 | 社内で支援できる作業と、説明が不足する箇所は何か |
| 協力が必要な役割 | 現地での設定、操作説明など、社内で対応しにくい範囲はあるか |
| 比較する候補 | 必要な範囲を支援でき、顧客への案内がつながる相手か |
| 次に確かめること | 担当範囲、対応地域、支援後の問い合わせ先を整理できるか |
追加する提携と、説明を直すだけで足りる箇所を見分ける
比較表から差が見つかっても、すぐに外部との協力が必要とは限りません。自社が既に対応できるのに、サイトで説明していないだけなら、案内を整えることから始められます。
外部の協力を検討する場合は、任せたい作業と、自社が担う作業を先に書き出します。競合の提携先という理由だけで候補を選ばず、自社の目的に合う提供範囲かを別に確かめます。
調査を継続するときは、提携の新規発表だけでなく、対象サービスの変更や提供開始の続報を確認します。変化が自社の判断に影響するものかを添えて共有すると、発表を集める作業から戦略を見直す材料へつながります。
BtoBの競合分析|比較項目と営業への生かし方提携で支える顧客の課題を、BtoBの競合分析全体とつなげて確認できます。関連記事|DSSお役立ちコラム競合の提携先調査でよくある疑問
調べても分からない関係は残ります。確認できた情報と未確認の範囲を明確にし、自社が判断すべきことに絞って活用しましょう。

競合の提携先を、すべて調べられますか?
公開情報だけでは、すべてを把握できるとは限りません。公式発表や現在のサービス案内で確認できた関係を整理し、対象範囲と確認日を残します。非公表の取引や担当範囲は、推測で補わず未確認として扱います。
パートナーのロゴが多い企業ほど強いのでしょうか?
ロゴ数だけでは判断できません。紹介、販売、技術連携、制度上の認定など、関係の役割が異なるためです。自社の顧客に関係する提供内容や支援範囲を確認し、提携数と売上・導入成果を混同しないようにします。
AIで提携先の一覧や関係図を作ってもよいですか?
確認した公開情報の整理に使えますが、公式URL、日付、対象サービス、協力内容は人が確かめます。同名企業の混同や、認定と個別提携の取り違えにも注意してください。元資料にない取引関係や現在の継続状況を、AIの推測で足さないようにします。
比較対象を選ぶところから確認したい方は、競合分析の基本と進め方も参照してください。調査の土台を整理できます。
自社サービスの比較検討層へ届ける広告について、配信の仕組みをご確認ください。
ライバルマーケティング広告の仕組みを見る










