「掲載料を払い続けているが、効いているのか分からない」「更新の時期に値上げを打診されたが判断できない」——掲載を始めた後は、この二つが課題になります。
掲載料が高いか安いかは、金額そのものでは決まりません。その掲載から入塾した生徒が何か月在籍したかで、実際の費用対効果が変わります。この数字を持っていないと、更新の判断ができません。
掲載料の妥当性は、掲載経由で入塾した生徒の平均在籍月数を追跡して初めて判断できます。
入塾数が出ていても、その生徒が短期で退塾していれば費用は回収できていません。経路別に在籍月数を記録する仕組みを作ることが、更新の判断の前提になります。
- 掲載経由の在籍月数を追跡する仕組みの作り方
- 1人あたりの費用を他の媒体と同じ基準で比べる手順
- 継続と撤退の基準を先に決める方法
- 値上げを打診されたときの判断材料
- 撤退する場合の手順と、その後の補完
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【結論】経路別の在籍月数を追跡する
入塾数だけを見ていると、短期で退塾する生徒を集めている状態に気づけません。経路別に在籍月数を追跡します。
退塾時に経路を紐づけて記録する
入塾時に記録した経路を、退塾のときにも参照できる形にします。この紐づけがないと、経路別の在籍月数が出せません。生徒の記録に経路の欄を設け、退塾時に在籍期間と一緒に集計します。
全体平均と比べる
掲載経由の平均在籍月数が、自塾全体の平均より短い場合、その経路は採算が悪いことになります。入塾数が出ていても、在籍が短ければ掲載料を回収できていません。逆に長い場合、その経路は数字以上に価値があります。
学年の偏りも見る
掲載経由の入塾が特定の学年に偏っている場合、その学年の在籍期間が短ければ平均も短くなります。受験学年からの入塾は在籍が短くなる傾向があるため、学年別に分けて見ると原因が分かります。
| 記録項目 | 記録の時点 | 判断への使い方 |
|---|---|---|
| 経路 | 入塾時 | どこから来たか |
| 在籍期間 | 退塾時 | 回収できたか |
| 学年 | 入塾時 | 偏りの確認 |
| 経路別の平均在籍月数 | 退塾時に集計 | 全体平均との比較 |
1人あたりの費用を他媒体と同じ基準で比べる
媒体ごとに費用の発生の仕方が違うため、そのままでは比較できません。1人あたりの費用に換算して並べます。
経路ごとの費用を入塾数で割る
掲載料、配布物の費用、広告費のそれぞれを、その経路からの入塾数で割ります。これで媒体の違いを越えて比較できます。期間を揃えることが前提で、年単位か半年単位でまとめます。
在籍月数まで含めて比べる
1人あたりの費用が同じでも、在籍月数が違えば実質の価値は違います。1人あたりの費用を平均在籍月数で割ると、1か月あたりの獲得費用が出ます。この数字で比べると、在籍の長さも含めた評価になります。
対応工数も考慮に入れる
対象外の学年や地域からの問い合わせが多い経路は、対応の時間がかかります。費用に表れない負担なので、問い合わせ数と入塾数の比率で確認します。この比率が低い経路は、数字以上に負担が大きいと判断します。
季節の波を揃えて比べる
学年の切り替わり前は反響が出やすく、学期の途中は下がります。媒体を比較するときは、同じ期間の数字で比べます。片方が繁忙期、片方が閑散期の数字だと、媒体の差ではなく時期の差を見ていることになります。
| 比較の段階 | 計算 | 判断できること |
|---|---|---|
| 1人あたりの費用 | 経路の費用÷入塾数 | 獲得の効率 |
| 1か月あたりの費用 | 1人あたり費用÷平均在籍月数 | 在籍を含めた評価 |
| 問い合わせの質 | 入塾数÷問い合わせ数 | 対応工数の負担 |
| 期間を揃える | 同じ期間で集計 | 時期の差を除く |
継続と撤退の基準を先に決める
基準がないと、成果が出ていない状態でも「もう少し様子を見る」が続きます。掲載を始めるときに決めます。
判断する時期を契約期間から決める
最低契約期間と解約の申し出時期を踏まえて、判断する時期を設定します。申し出の期限を過ぎると次期に自動更新される場合があるため、その手前に判断の時期を置きます。カレンダーに入れておきます。
件数の基準を在籍月数で補正する
「何件の入塾がなければ止める」という基準に、在籍月数を掛けて補正します。入塾が多くても在籍が短ければ回収できていないため、件数だけの基準では判断を誤ります。
比較の相手を決めておく
掲載を止めた場合、その予算を何に使うかを先に決めます。配布物に回すのか、広告に回すのかによって、掲載を続ける価値の判断が変わります。代替がない状態では、止める判断がしにくくなります。
基準を満たしていても改善の余地を見る
基準を満たしている場合も、掲載内容を改善すれば数字が上がる可能性があります。継続の判断と同時に、掲載枠の内容を見直す時期としても使います。
| 決めること | 決め方 | 決めない場合 |
|---|---|---|
| 判断の時期 | 解約の申し出期限の手前 | 自動更新される |
| 件数の基準 | 入塾数×平均在籍月数 | 件数だけで誤った判断 |
| 比較の相手 | 止めた予算の使い先 | 止める判断がしにくい |
| 見直しの時期 | 判断の時期と同時 | 内容が古いまま続く |
値上げを打診されたときの判断
値上げの打診は、自塾の数字を持っていれば冷静に判断できます。持っていないと、断る根拠も続ける根拠もありません。
値上げ後の1人あたり費用を計算する
現在の入塾数が変わらない前提で、値上げ後の1人あたり費用を出します。これを1人から得られる金額と比べ、許容できる範囲に収まるかを確認します。収まらなければ、続ける根拠がありません。
値上げの理由と提供の変化を確認する
値上げに伴って、掲載枠の内容や表示の条件が変わるかを確認します。何も変わらずに金額だけ上がる場合と、枠が広がる場合では判断が違います。変わる内容が自塾に必要かを確認します。
下位のプランへ変更できるかを聞く
値上げを受け入れられない場合、下位のプランへ変更できるかを確認します。掲載を完全に止めるより、規模を下げて続ける選択があるかを聞きます。この選択肢があれば、判断の幅が広がります。
断った場合の扱いを確認する
値上げを断った場合に、現在の条件で継続できるのか、掲載が終了するのかを確認します。終了する場合、その時期と、掲載していた情報の扱いを確認します。古い情報が検索結果に残ることがあります。
| 確認項目 | 確認する内容 | 判断への使い方 |
|---|---|---|
| 値上げ後の費用 | 1人あたり費用の再計算 | 許容範囲に収まるか |
| 提供の変化 | 枠や表示条件が変わるか | 変化が必要かどうか |
| 下位プラン | 変更できるか | 規模を下げて続ける選択 |
| 断った場合 | 継続か終了か・終了の時期 | 代替の準備期間 |
掲載を止める場合の手順
掲載を止める判断をしたら、止めるまでに準備することがあります。手順を踏まないと、経路が突然消えます。
代替の準備を先に整える
掲載を止めると、その経路からの問い合わせがゼロになります。止める前に、代替の経路で問い合わせが入る状態を作ります。止めてから代替を考えると、その間の在籍が減ります。
解約の申し出時期を確認して守る
申し出の期限を過ぎると、次期の更新が発生します。期限をカレンダーに入れ、その手前に判断します。書面での申し出が必要な場合、その手続きも確認します。
掲載していた情報の扱いを確認する
掲載を止めた後、情報が検索結果に一定期間残ることがあります。古い料金や時間帯が残っていると、問い合わせてきた家庭との認識がずれます。削除の依頼先と、削除までの期間を確認します。
自塾サイトのリンクを外す
「掲載中」の表記やバナーを自塾のサイトに置いていた場合、それが繋がらないリンクとして残ります。止めるタイミングで外します。掲載先の一覧を管理していれば、この作業が漏れません。
| 手順 | やること | 怠った場合 |
|---|---|---|
| 1 | 代替の経路を整える | 止めた期間の在籍が減る |
| 2 | 解約の申し出時期を確認 | 次期が自動更新される |
| 3 | 書面での手続きを確認 | 申し出が受理されない |
| 4 | 掲載情報の削除を依頼 | 古い情報が検索結果に残る |
| 5 | 自塾サイトのリンクを外す | 繋がらないリンクが残る |
掲載を続ける場合の改善
続ける判断をした場合も、同じ状態で続けると数字は変わりません。改善できる三点を確認します。
掲載内容を比較画面で見直す
地域名で検索し、近隣の塾と並んだ状態で自塾の見え方を確認します。近隣の塾が内容を更新している場合、相対的に自塾が古く見えている可能性があります。対象学年、時間帯、料金の表記を見直します。
問い合わせ後の対応速度を確認する
掲載経由の問い合わせは、他塾にも同時に入っています。初回連絡が遅れると、先に連絡した塾の体験に行かれます。掲載料を払っていても、対応が遅ければその費用は無駄になります。何時間以内に連絡するかを決めます。
対象外の問い合わせを減らす
対応していない学年や科目からの問い合わせが多い場合、掲載枠での対象の明示が足りていません。対象を明示すると問い合わせは減りますが、対応工数が減り、入塾率が上がります。
料金の表記が誤解を招かないか確認する
月謝だけを表示して他の費用を書いていないと、実際より安いと誤認される表示になり得ます。体験まで来ても入塾に至らない件数が増える原因にもなります。総額が分かる形に見直します。
| 改善項目 | 確認の方法 | 改善後に見る数字 |
|---|---|---|
| 掲載内容 | 地域名で検索して横並びで確認 | 問い合わせ数 |
| 対応速度 | 初回連絡までの時間の記録 | 体験実施率 |
| 対象の明示 | 対象外の問い合わせの割合 | 入塾率 |
| 料金の表記 | 総額が分かるか | 体験後の失注率 |
複数の媒体に掲載している場合の整理
複数の媒体に掲載していると、どれが効いているのか分からなくなります。経路別の記録がないと整理できません。
経路別に三段で集計する
媒体ごとに、問い合わせ数、体験実施数、入塾数を集計します。問い合わせが多くても体験に至らない媒体は、対象外の層を集めている可能性があります。この三段があれば、どの媒体から整理するかが決まります。
同じ家庭からの重複を確認する
同じ家庭が別の媒体経由で問い合わせてくることがあります。成果に応じた費用が発生する媒体では、両方で課金される可能性があります。問い合わせを受けた時点で既存の記録と照合します。
更新時期をカレンダーで管理する
媒体ごとに契約期間と解約の申し出時期が違います。カレンダーで管理していないと、止めたい媒体が自動更新されます。判断の時期を、申し出期限の手前に入れておきます。
整理する順番を決める
1人あたりの費用が高い媒体から順に見直します。ただし、在籍月数が長い媒体は数字以上の価値があるため、費用の高さだけで判断しません。在籍月数まで含めた評価で順番を決めます。
| 整理の項目 | 確認する内容 | 使う数字 |
|---|---|---|
| 媒体ごとの成果 | 問い合わせ・体験・入塾 | 三段の集計 |
| 重複した問い合わせ | 既存記録との照合 | 同一家庭の判定 |
| 更新の時期 | 契約期間と申し出期限 | カレンダー管理 |
| 整理する順番 | 1人あたり費用と在籍月数 | 1か月あたりの費用 |
掲載料の判断に使う記録を整える
記録する項目を増やすと続きません。判断に使う項目だけに絞ります。
入塾時に記録するのは経路と学年
どこで知ったかと、入塾時の学年です。この二つがあれば、経路別と学年別の集計ができます。それ以上の項目は、判断に使わなければ記録の負担だけが増えます。
退塾時に記録するのは在籍期間と理由
在籍した月数と、退塾の理由の分類です。在籍期間は経路別の評価に使い、理由は改善の材料になります。退塾時に記録しないと、後から遡れません。
記録は生徒情報として扱う
経路、学年、在籍期間、退塾理由はいずれも生徒と家庭の情報です。利用目的の範囲内で扱い、保管と廃棄の方法も決めておきます。集計に使う目的であることを、入塾時の案内に含めます。
集計は半年に一度でよい
毎月集計しても、判断に使うのは契約の更新時期です。半年に一度まとめて集計すれば足ります。頻度を上げると作業が続かなくなります。
| 記録の時点 | 記録項目 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 入塾時 | 経路 | 経路別の集計 |
| 入塾時 | 学年 | 偏りの確認 |
| 退塾時 | 在籍した月数 | 回収の判断 |
| 退塾時 | 理由の分類 | 改善の材料 |
| 半年に一度 | 上記の集計 | 更新の判断 |
掲載を止めても止まらない経路を先に作る
掲載料の判断が難しいのは、止めた後に代替がないからです。代替があれば、判断は数字だけで行えます。
代替がないと止める判断ができない
掲載を止めると、その経路からの問い合わせがゼロになります。他に経路がなければ、成果が薄くても続けるしかありません。この状態では、値上げを打診されても断りにくくなります。
競合塾の閲覧者を対象に指定する
ライバルマーケティング広告は、競合となる塾やポータルのサイトを閲覧している人を対象に指定して広告を配信する手法です。掲載料の改定に左右されず、予算も自分で決められます。着地点を自塾のページにすれば、記録も手元に残ります。
両方を持ったうえで比べる
自前の経路で一定の問い合わせが入っていれば、掲載の費用対効果を数字で比べられます。1人あたりの費用と平均在籍月数を並べて、どちらに予算を寄せるかを判断できる状態になります。
| 経路 | 止める判断 | 費用の決定 | 記録の所在 |
|---|---|---|---|
| ポータル掲載 | 契約期間に縛られる | 運営元が決める | ポータル側 |
| 条件指定型の広告 | いつでも止められる | 自分で決める | 自分の手元 |
| 地図情報 | 止める必要がない | かからない | 自分と地図サービス |
| 紹介 | 止める必要がない | かからない | 自分の手元 |
塾ナビの掲載料についてよくある質問
掲載料が効いているか分かりません
掲載経由で入塾した生徒の平均在籍月数を追跡してください。入塾数が出ていても、その生徒が短期で退塾していれば費用は回収できていません。退塾時に経路を紐づけて集計する形にしておく必要があります。全体平均より短い場合、その経路は採算が悪いことになります。あわせて、経路の費用を入塾数で割り、それを平均在籍月数で割ると1か月あたりの獲得費用が出ます。この数字で他の媒体と比べてください。
他の媒体とどう比べればよいですか?
1人あたりの費用に換算して並べてください。掲載料、配布物の費用、広告費のそれぞれを、その経路からの入塾数で割ります。期間を揃えることが前提で、年単位か半年単位でまとめます。学年の切り替わり前は反響が出やすく学期の途中は下がるため、片方が繁忙期の数字だと媒体の差ではなく時期の差を見ていることになります。あわせて、入塾数÷問い合わせ数の比率で対応工数の負担も確認してください。
値上げを打診されました。どう判断すべきですか?
現在の入塾数が変わらない前提で、値上げ後の1人あたり費用を計算してください。これを1人から得られる金額と比べ、許容範囲に収まるかを確認します。あわせて、値上げに伴って掲載枠の内容や表示条件が変わるかを確認してください。何も変わらず金額だけ上がる場合と、枠が広がる場合では判断が違います。下位のプランへ変更できるか、断った場合に現在の条件で継続できるのかも確認してください。
掲載を止めるときに注意することはありますか?
代替の経路を先に整えてください。止めてから代替を考えると、その間の在籍が減ります。あわせて解約の申し出時期を確認し、期限の手前で判断してください。期限を過ぎると次期が自動更新される場合があります。掲載を止めた後も情報が検索結果に一定期間残ることがあるため、削除の依頼先と期間も確認してください。自塾サイトに置いた「掲載中」のバナーやリンクも外してください。
記録はどこまで細かく取るべきですか?
入塾時に経路と学年、退塾時に在籍した月数と理由の分類だけに絞ってください。項目を増やすと記録自体が続かず、結果として何も残りません。集計は半年に一度でよく、判断に使うのは契約の更新時期です。なお、これらはいずれも生徒と家庭の情報なので、利用目的の範囲内で扱い、保管と廃棄の方法も決めておいてください。















