葬儀屋は儲かる?施行1件の採算と固定費から利益を考える

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葬儀社の施行売上、費用、残る金額を分けて利益を考える図。

葬儀社で利益が残るかは、施行1件から残る金額で、会館・人員・受付などの費用を賄えるかによって変わります。

死亡数や施行売上が増えても、仕入れ、外注、紹介手数料まで増えれば、利益が増えるとは限りません。

「葬儀屋は儲かるのか」を経営の判断に使うなら、まず自社の費用をそろえて計算する必要があります。

ここでは仮定を置いた損益分岐の試算とともに、会館投資や夜間対応、集客に使える費用を考えます。

この記事でわかること

  • 施行売上・利益・経営者の手取りを区別できる
  • 仮定を置き、固定費を賄う必要施行件数を計算できる
  • 会館・人員・紹介や広告の費用を同じ収支に含められる

動画でわかるライバルマーケティング

葬儀社の儲けは、件数と売上だけでは分からない

会社の売上・利益・経営者の手取りを別の金額として示す図。

施行件数が同じ会社でも、会館を持つか、どこまで自社で行うかによって費用は違います。

売上規模より先に、どの数字を「儲け」と呼んでいるかをそろえます。

施行売上が増えたことと、会社や経営者にお金が残ることは別です。

施行売上・利益・オーナーの手取りを区別する

売上はサービスの提供による収入、利益は対象となる費用を差し引いた残額です。

法人では会社の利益と代表者が受け取る役員報酬は別で、個人事業でも事業所得をそのまま生活費に使えるわけではありません。

仮に月の売上が多くても、仕入れの支払い、借入返済、税負担や設備更新が控えていれば、現金は残らないことがあります。

損益と現金の増減の両方を見てください。

死亡数が増えても自社の受注が増えるとは限らない

全国の死亡数は事業環境を知る指標ですが、個々の葬儀社への依頼件数ではありません。

地域の人口構成、競合会館、紹介経路、受入能力によって自社が対応できる件数は変わります。

また、同じ1件でも利用する会場や日数、提供内容が違えば売上と原価は異なります。

死亡数に平均単価を掛けるだけでは、自社の利益予測にはなりません。

従業員の年収を会社の利益に読み替えない

求人票の給与は、その募集職種の労働に対する条件です。葬儀社の平均利益や、独立経営者が得られる金額を示すものではありません。

独立前の給与と比べるなら、代表者自身の作業時間、休日の代替要員、社会保険や税などの負担まで含めて考えます。

会社員時代の給与額と開業後の月商を直接比較しないでください。

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集客予算を考える前に、受け入れ可能な施行数と料金を整理しましょう。広告の相談には、希望する地域と相談内容をお持ちください。

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施行1件から残る金額を、費用の内訳で確かめる

施行売上と直接費を整理し、残る金額で固定費を賄う考え方。

一件の売上から、その施行のために増える費用を引きます。ここで残る金額が、毎月発生する家賃や人件費などを負担する原資になります。

比較する施行には、同じ範囲の仕入れ・外注・人件費を含めます。

葬儀プランの売上と立替金・預り金を分ける

自社の売上として計上する金額と、第三者への支払いのために預かる金額を区別します。

すべての入金を売上や利益と扱わず、契約と会計処理に沿って整理してください。

プラン料金、追加サービス、会場などの取扱いを項目別に記録すると、価格改定や原価の変化も比較できます。

税の扱いをそろえることも必要です。

仕入れ・外注・会場・搬送の負担をそろえる

祭壇や棺などの仕入れ、外注スタッフ、会場利用、搬送など、施行に対応する費用を集めます。

自社所有の設備や社員を使う場合と、すべて外注する場合では、費用の現れ方が異なります。

二重計上を避けるため、人件費を一件ごとの直接費へ入れるのか、月の固定費で扱うのかを決めます。

一方の方式だけ人件費を除く比較では、採算を正しく比べられません。

確認する費用計上の考え方見落としやすい点
仕入れ・外注施行ごとの請求・使用実績に対応追加発注、夜間料金
会場・搬送利用した条件で集計距離、日数、待機の条件
月の固定費家賃、社員給与、通信などを集計役員報酬、代替要員、保守
集客費紹介・広告・制作・運用の範囲を統一相談応対の工数、入金との時差

直接費を引いた残額から固定費を負担する

売上から件数に応じて増える費用を差し引いた金額を、ここでは限界利益と呼びます。

これを月の施行件数で積み上げ、固定費を超えられるかを見ます。

ただし費用はきれいに比例するものばかりではありません。

一定件数を超えると採用や車両追加が必要になる場合は、その段階で固定費も置き直します。

赤字を避ける施行件数を、仮定を置いて試算する

固定費と一件の残額から必要件数を試算し、実際の受注見込みは別に確かめる図。
左の計算は採算上の必要件数、右のメモは実際の受注見込みを別に確かめることを表します。必要件数は受注の予測ではありません。

必要件数は「月の固定費÷1件当たり限界利益」で試せます。以下は計算の説明用に置いた金額で、葬儀業界の相場や実績ではありません。

仮定上の必要施行件数と、地域で実際に見込める施行件数は分けて判断します。

固定費と1件当たり限界利益から必要件数を出す

税抜きの施行売上を1件50万円、件数に応じた費用を30万円、月の固定費を200万円と仮定します。

一件の限界利益は20万円で、固定費を賄うには月10件が必要です。

月8件なら限界利益160万円から固定費200万円を引き、差額はマイナス40万円。

月12件なら240万円から200万円を引き、40万円です。この差額には、税金や借入返済、開業投資の回収を含めていません。

説明用のケース1件当たり限界利益固定費200万円を賄う件数
売上50万円・変動費30万円20万円月10件
売上50万円・変動費35万円15万円月14件以上
売上45万円・変動費30万円15万円月14件以上

件数減少と仕入れ上昇を別々に試す

変動費が35万円へ増えると、一件から残る金額は15万円になり、200万円を賄うには14件以上が必要です。

施行件数が同じでも、費用が増えることで赤字に変わる場合があります。

値下げして売上を45万円にする場合も、原価が30万円のままなら残額は15万円です。

値下げで件数がどれだけ増えるかは、この計算からは分かりません。値下げ後の必要件数だけを先に確かめます。

目標件数と見込める件数は同じではない

計算で月14件が必要と出ても、実際にその件数を受注できるかは別です。

地域、相談経路、過去の受注、会館や人員の空きから見込件数を置きます。

必要件数が受入能力を超えるなら、集客だけで解決しようとせず、費用、提供内容、会館規模を見直します。

試算は目標を正当化するものではなく、無理のある条件を早く見つける道具です。

葬儀社の経営改善|施行別の採算・会館・人員から見直す順番実際の施行記録から、利益が減った原因を分けて改善する方法はこちら。関連記事|マーケティングノート

葬儀・終活事業の広告をご検討の方へ

採算上の必要件数と見込件数に差があれば、相談の入口を増やす方法も比較できます。

試算した予算と、実際に案内する自社ページをご用意ください。

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会館と夜間対応が、投資回収と資金繰りを左右する

会館などの固定費の負担と、支払う時期・入金の時期を別々に確認する図。

月次の損益が黒字でも、開業時の投資や支払いに現金が足りなくなることはあります。

会館の持ち方と人員体制は、日々の費用だけでなく継続できる資金から考えます。

利益の計算と、入出金日を置いた資金繰りの確認を両方行います。

会館を保有する場合と外部会場を使う場合

会館を持つと設備や案内を自社で整えられる一方、稼働が少ない月にも家賃や維持費が発生します。

外部会場を使う場合は固定負担を抑えられることがありますが、利用条件や空き状況に左右されます。

どちらが有利かは、物件費だけでは決まりません。年間の利用可能日、改修と保守、安置や駐車場、代替会場の確保まで比べます。

人件費を代表者の無償労働で隠さない

代表者が夜間電話と搬送手配を一人で受けると、人件費が小さく見える場合があります。

しかし、病気や休暇の際にも同じ対応を続けるには、代替する人員か外注先が必要です。

役員報酬を含めた収支と、代替要員を用意した収支を確認します。

代表者が働き続けなければ成立しない状態を、十分な利益がある経営とは考えないようにします。

入金前の支払いと設備更新の資金を残す

仕入れや給与の支払日と、顧客・提携先からの入金日を資金繰り表に置きます。月末の利益だけでなく、月の途中で支払えるかも確認します。

借入元金の返済は損益上の費用と同じ扱いではなくても、現金の支出になります。

設備更新も必要になるため、利益全額を引き出せる前提にはしません。

葬儀・終活事業の広告をご検討の方へ

会館や人員の負担が大きい会社ほど、受けたい案件と地域を絞ることが重要です。

広告を相談する際は、受付余力と対応できる施行内容を整理してください。

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集客へ使える費用は、施行後の採算から決める

問い合わせと施行の結果、受付余力を照らし合わせて集客費を考える図。

問い合わせが安く集まっても、対象外の相談や電話不通が多ければ施行は増えません。

集客費は、相談から施行まで追った結果と、そこから残る利益で評価します。

広告費の上限は、問い合わせ件数ではなく施行後に残る金額と受付余力から考えます。

問い合わせ単価だけで広告の成否を決めない

広告費10万円で10件の問い合わせがあったなら、問い合わせ当たりは1万円です。

ただし、そのうち何件が自社で対応でき、何件の施行になったかで評価は変わります。これは計算例で、反響率を予測したものではありません。

電話番号のタップ、つながった通話、具体的相談、施行を分けます。

相談から施行まで時間がかかる場合は、当月の広告費と当月の施行だけを単純に結び付けないようにします。

紹介案件と自社集客を同じ費用範囲で比較する

紹介案件は受取額と契約上の負担、自社集客は広告費に加えて制作・運用・受付の工数を含めます。

片方だけ手数料を引き、もう片方は媒体費だけにすると判断を誤ります。

案件ごとに内容が異なる場合は、同じ提供範囲の施行で比べます。

高単価の案件が多かった月の実績を、そのまま全件の採算に当てはめないことも大切です。

受け入れられる施行数を超えて広告を増やさない

夜間受付や会館に余裕がなければ、広告増額より先に応対と引継ぎを直します。

依頼を断る状況で広告だけを広げても、費用と現場負担が増えます。

一件から残る利益、受付できる件数、資金余力がそろう範囲で小さく試し、対象外相談や不通の理由も確認します。

受注が保証される広告手法はありません。

葬儀社の集客方法|緊急依頼・事前相談・施行までの改善手順広告だけでなく、相談受付から施行までの集客を点検できます。関連記事|マーケティングノート

葬儀・終活事業の広告をご検討の方へ

施行後の採算と受付余力が分かったら、ライバルマーケティング広告の実施条件を相談できます。

媒体規約、指定URL、サービスと案内先を確認し、配信できる範囲を判断します。

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葬儀社の採算についてよくある質問

費用と施行内容の範囲をそろえ、試算の仮定を確認する図。

葬儀社の平均利益率はどれくらいですか?

事業形態や費用の範囲が違うため、出典や集計対象の異なる数値を自社の利益率に当てはめることはできません。

会館の有無、外注範囲、紹介費、代表者報酬をそろえ、自社の売上と費用から計算してください。

家族葬の件数が増えれば利益も増えますか?

件数だけでは判断できません。提供内容、日数、会場、仕入れ、人員配置で一件の採算は変わります。

値下げで件数が増えても、一件の限界利益が下がり、固定費を賄えなくなる場合があります。

この記事の月10件という数字は業界の標準ですか?

いいえ。施行売上50万円、変動費30万円、月の固定費200万円という説明用の仮定から出した件数です。

相場や平均、達成できる受注数ではありません。自社の金額と受入能力へ置き換えて試算します。

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