塾フランチャイズの選び方|加盟前に見る費用・集客・運営支援

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塾フランチャイズの選び方|契約前に確認する支援と負担

「説明会では支援が充実していると聞いたが、実際に何をしてもらえるのか分からない」「ロイヤリティを払うと手元に残るのか読めない」——加盟の判断では、この二つが最大の不安です。

フランチャイズの説明では、支援の項目が並びます。しかし判断に必要なのは項目の数ではなく、誰が実務を行い、誰が費用を負担するかです。ここを文書で確認すれば、比較ができるようになります。

塾フランチャイズの判断は、支援の有無ではなく「誰が実務を行い、誰が費用を持つか」を項目ごとに文書で確認することから始めます。

多くの支援は、本部が枠組みを用意し、実務と費用は加盟店が負担する形になっています。この分担を確認しないまま加盟すると、想定していなかった作業と費用が発生します。

この記事でわかること
  • 本部支援の実態を確認するための質問項目
  • ロイヤリティの計算方式が採算に与える影響
  • テリトリーと契約期間で確認すべきこと
  • 独立開業と比べたときの得失
  • 加盟後に自分で担うことになる集客の範囲

商圏内で他塾を検討中の保護者へ、自教室の体験を提示。

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【結論】支援の項目ではなく分担を確認する

塾フランチャイズの支援項目を実務と費用の分担で確認する図解
誰が実務を行い誰が費用を持つかで支援の実態が見える

「集客支援あり」「研修制度あり」という記載は、それだけでは判断材料になりません。実務と費用の分担を項目ごとに確認します。

支援は三つの型に分かれる

本部が実務も費用も持つ型、本部が枠組みだけ用意して実務と費用は加盟店が持つ型、本部が有償で提供する型の三つです。多くの支援は二番目か三番目にあたります。説明を聞くときは、この三つのどれかを毎回確認します。

確認は口頭ではなく文書で行う

説明会での口頭の説明と、契約書に書かれている内容が一致しているかを確認します。契約書に書かれていない支援は、担当者が変われば実施されない可能性があります。重要な項目は、契約書か覚書に記載を求めます。

既存の加盟店に聞く

本部の説明だけでは実態が分かりません。既存の加盟店に、支援の内容と実際の負担を聞きます。本部が紹介する加盟店は成功例に偏るため、可能なら自分で探した加盟店にも聞きます。

支援項目 確認する質問 多い実態
集客支援 誰が告知を作り誰が費用を持つか 枠組みは本部・実務と費用は加盟店
研修 回数・場所・費用負担 本部が提供・交通費は加盟店
教材 提供か購入か・価格の決定権 本部から購入
システム 利用料の有無と金額 月額の利用料が発生
開業支援 物件探し・内装の手配 紹介のみ・費用は加盟店

ロイヤリティの計算方式で採算が変わる

塾フランチャイズのロイヤリティの計算方式が採算に与える影響の図解
売上比例・定額・生徒数比例それぞれの特徴

ロイヤリティは率だけでなく、何に対して掛かるかで採算がまったく変わります。方式を確認してから計算します。

売上比例は在籍が増えると負担も増える

月謝の売上に一定の率を掛ける方式です。在籍が増えるほど負担も増えますが、少ない時期の負担は軽くなります。季節講習の売上も対象になるかを確認します。対象になる場合、講習の採算計算に含める必要があります。

定額は在籍が少ない時期に重い

毎月一定額を払う方式です。在籍が増えれば1人あたりの負担は下がりますが、少ない時期は固定費として重くのしかかります。開校直後や在籍の谷の時期に払えるかを、資金計画に含めて確認します。

生徒数比例は計算しやすい

在籍1人あたりで一定額を払う方式です。1人あたりの利益から差し引けるため、採算計算が単純になります。休会中の生徒が対象になるかを確認します。

ロイヤリティ以外の支払いも合算する

システム利用料、教材の仕入れ、広告の分担金、研修費が別に発生する場合があります。ロイヤリティの率だけを見て判断すると、実際の負担を見誤ります。年間で本部へ支払う総額を計算します。

方式 在籍が少ない時期 在籍が多い時期 確認すること
売上比例 負担が軽い 負担も増える 講習の売上が対象か
定額 固定費として重い 1人あたりは軽い 支払える資金があるか
生徒数比例 人数に応じて 人数に応じて 休会中の扱い
併用 両方が発生 両方が発生 年間の支払総額

テリトリーと契約期間の確認

塾フランチャイズのテリトリーと契約期間で確認する項目の図解
商圏の保護・契約期間・中途解約の条件

近隣に同じブランドの教室が開くと、保護者から見た違いは立地と講師だけになります。テリトリーの扱いは必ず確認します。

テリトリーの保護があるかを確認する

一定の範囲内に他の加盟店を置かない取り決めがあるかを確認します。保護がある場合、その範囲の定義(距離か学区か行政区か)も確認します。保護がない場合、近隣に同ブランドが開く可能性を前提に判断します。

契約期間と更新の条件を確認する

契約期間、更新の有無、更新時に費用が発生するかを確認します。期間中に解約できない条件になっている場合、始めること自体が大きな判断になります。解約の申し出時期と、その時点で発生する費用も確認します。

解約後の制約を確認する

解約後に同じ場所で塾を続けられるか、一定期間は同業を営めない取り決めがあるかを確認します。この制約があると、加盟をやめる場合に事業自体を止めることになります。生徒の引き継ぎの扱いも確認します。

本部の方針変更に対する取り決め

料金体系、カリキュラム、ロイヤリティの率が途中で変わる場合の手続きを確認します。一方的に変更できる条項になっていると、加盟後の前提が変わり得ます。

確認項目 確認する内容 確認しない場合のリスク
テリトリー 保護の有無と範囲の定義 近隣に同ブランドが開く
契約期間 期間・更新の条件と費用 想定外の更新費用
中途解約 可否・申し出時期・費用 期間中に止められない
解約後の制約 同業の制限と生徒の扱い 事業自体を止めることになる
方針変更 変更の手続き 加盟後に前提が変わる

加盟しても集客は自分で担う

塾フランチャイズの加盟後に自分で担う集客の範囲を整理した図解
本部が担う認知と、加盟店が担う教室単位の集客

本部が行うのはブランド全体の認知づくりで、特定の教室に生徒を集める活動は加盟店の役割です。この分担を誤解すると、開校後に想定と違います。

教室単位の告知は加盟店が行う

配布物の配布、地域での告知、体験の受け付けと実施、面談は加盟店の作業です。本部が配布物の書式を用意する場合も、対象校の選定、配布時期、配布業者への手配は加盟店が行います。この作業量を事前に見込みます。

地図情報と教室ページは自分で整える

保護者は教室名で検索し、地図で場所を確認します。この情報を整えるのは加盟店です。本部のサイトに教室ページがある場合も、そこに書ける内容は枠で決まっているため、確認したい項目が載らないことがあります。

料金の説明と契約の実務も加盟店が行う

入塾契約の締結、書面の交付、中途解約の対応は加盟店が行います。学習塾の契約は特定継続的役務提供の対象になり得るため、書式が法令上の要件を満たしているかを確認します。本部の書式をそのまま使う場合も、内容を理解しておきます。

広告の分担金がある場合は使途を確認する

本部が一括して広告を出すために分担金を集める形がありますが、その広告が自分の商圏に届くかは別問題です。使途の報告があるか、地域を指定した出稿ができるかを確認します。

活動 本部 加盟店
ブランド全体の認知 行う
教室単位の告知 書式を用意する場合あり 対象選定・時期・手配・費用
地図情報の整備 自分で行う
体験と面談 手順を提供 実施する
契約と書面の交付 書式を提供 締結と交付を行う

独立開業と比べたときの得失

塾フランチャイズと独立開業を比較した図解
認知・自由度・費用・立ち上げ速度の四点

加盟は認知と教材を得る代わりに、料金と方針の自由を失う選択です。費用の比較だけで決めると、開校後の制約に気づきます。

加盟が有利になるのは立ち上げの速度

教材、カリキュラム、研修の型、運営の手順が最初から揃っています。これらを自分で作ると数か月かかります。指導経験がない状態で始める場合、この速度差は大きな利点になります。

独立が有利になるのは対象の絞り込み

料金体系と対象を自由に決められます。特定の学校の定期テストに特化する、不登校の生徒を受け入れる、といった大手が対応しにくい対象に絞れます。この絞り込みが、小規模でも成立させる鍵になります。

認知の差は地域によって変わる

全国的に知られたブランドでも、その地域で通っている家庭が少なければ認知の効果は限られます。逆に、その地域で既に評判があるブランドなら、認知は大きな利点になります。加盟を検討するブランドが、自分の商圏でどれだけ知られているかを確認します。

撤退のしやすさが違う

独立なら、方針を変える判断も撤退の判断も自分で行えます。加盟の場合、契約期間と解約の条件に縛られます。うまくいかなかった場合の出口を、加盟前に確認します。

比較項目 フランチャイズ加盟 独立開業
立ち上げの速度 速い 教材と手順の整備に時間がかかる
認知 ブランド名を使える ゼロから作る
料金の設定 本部の基準 自由に決められる
対象の絞り込み 本部の方針の範囲内 自由に絞れる
撤退のしやすさ 契約の条件に縛られる 自分で判断できる

競合塾のページを見ている家庭を指定し、体験申込へ誘導。

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説明会で聞くべき質問

塾フランチャイズの説明会で聞くべき質問を整理した図解
支援・費用・テリトリー・撤退の四領域の質問

説明を聞くだけの場にしないために、質問を用意してから参加します。用意していないと、説明された項目の範囲でしか判断できません。

支援について聞く質問

各支援項目について、誰が実務を行い誰が費用を持つかを聞きます。研修の回数と場所、教材の価格の決定権、システムの利用料も確認します。「支援があります」という回答には、実務と費用の分担を重ねて聞きます。

費用について聞く質問

加盟金、保証金、ロイヤリティの方式と率、システム利用料、教材の仕入れ、広告分担金、研修費を個別に聞き、年間の支払総額を出します。ロイヤリティの率だけでは、実際の負担は分かりません。

実績について聞く質問

加盟店の数、直近数年の増減、閉鎖した教室の数を聞きます。増えている数だけでなく、辞めた数を聞くことが重要です。閉鎖の理由が分かれば、うまくいかないパターンが見えます。

撤退について聞く質問

契約期間、中途解約の可否と費用、解約後の同業の制限、生徒の引き継ぎの扱いを聞きます。撤退の話を嫌がる相手であれば、その反応自体が判断材料になります。

領域 聞く質問 回答で判断すること
支援 誰が実務を行い誰が費用を持つか 実際の作業量と負担
費用 年間で本部へ支払う総額 採算が成立するか
実績 加盟店の増減と閉鎖の数と理由 うまくいかないパターン
テリトリー 保護の有無と範囲の定義 近隣競合のリスク
撤退 解約の条件と解約後の制限 出口があるか

加盟後に採算を見る指標

塾フランチャイズ加盟後に採算を見る指標を整理した図解
本部への支払いを含めた1人あたりの利益

加盟後の採算は、本部への支払いを含めた1人あたりの利益で見ます。売上だけを見ていると、支払い後に残らない状態に気づけません。

本部への支払いを1人あたりに換算する

ロイヤリティ、システム利用料、教材費、広告分担金の合計を在籍数で割ります。この額を月謝から引くと、実際に手元に残る1人あたりの金額が出ます。この数字で損益分岐の在籍数を計算します。

定額の支払いがある場合は固定費に入れる

定額のロイヤリティやシステム利用料は、家賃と同じ固定費です。在籍が少ない月にも発生するため、損益分岐の在籍数が上がります。この上昇分を、加盟前の資金計画に含めます。

本部の告知の効果を経路として記録する

本部が出す広告からの流入があるかを、問い合わせ時の記録で確認します。分担金を払っている場合、その効果を経路別の数字で見ます。効果が確認できなければ、その分を自分の商圏での告知に使えないかを本部に相談します。

解約の判断も数字で行う

本部への支払いを含めた採算が、独立で運営した場合の見込みを下回っているなら、加盟の意味が薄れています。契約期間と解約条件を踏まえて、更新の時期に判断します。

指標 計算の方法 判断に使う場面
1人あたりの本部支払い 本部への支払い合計÷在籍数 実質の1人あたり利益
損益分岐の在籍数 固定費÷実質の1人あたり利益 目標の設定
本部の告知からの流入 経路別の問い合わせ記録 分担金の効果確認
独立との比較 支払いを除いた場合の見込み 更新の判断

料金と表示は本部の基準でも確認が必要

塾フランチャイズの料金と表示を加盟店が確認する項目の図解
料金表示・キャンペーン・実績の表示の確認

本部が用意した表示でも、実際に掲示するのは加盟店です。内容の確認は加盟店の責任として扱われます。

料金表示が総額を示しているか

月謝だけが大きく表示され、教材費や講習費が小さい場合、実際より安いと誤認される表示になり得ます。本部の書式をそのまま使う場合も、自教室の実際の費用と一致しているかを確認します。

実績はブランド全体か自教室かを明示する

本部が提供する合格実績は、ブランド全体の数字である場合があります。これを自教室の実績のように掲示すると、誤認を招きます。全体の数字であることを明記するか、自教室の数字を別に示します。

キャンペーンの条件が自教室に当てはまるか

本部が全国で実施するキャンペーンの条件が、自教室では適用できない場合があります。適用条件と期間を確認し、掲示する内容と実際の対応を一致させます。

変更があったときの差し替え手順

料金改定やキャンペーンの終了時に、掲示物とページを差し替える手順を決めておきます。古い条件が残っていると、問い合わせてきた家庭との認識がずれます。

表示内容 確認すること 起きやすい不備
料金 総額と自教室の実費が一致するか 実際より安いと誤認される
合格実績 全体か自教室かの明示 自教室の実績と誤認される
キャンペーン 自教室で適用できるか 対応できない条件を掲示
変更時 差し替えの手順と担当 古い条件が残る

本部の告知に頼らず自分で商圏に届ける

塾フランチャイズの加盟店が自分で商圏に届ける導線を示した図解
ブランド認知と教室単位の集客の使い分け

ブランドの認知は候補に入るための条件ですが、その中から自教室が選ばれる理由は別に必要です。

同ブランドの近隣教室とも比較される

テリトリーの保護があっても、保護者は少し離れた同ブランドの教室と比較します。ブランドが同じなら、比較の軸は立地、時間帯、教室長になります。この三点で選ばれる理由を自分で作ります。

競合塾の閲覧者を対象に指定する

ライバルマーケティング広告は、競合となる塾のサイトを閲覧している人を対象に指定して広告を配信する手法です。本部の告知と違い、自分の商圏だけを対象にして、着地先も自教室のページにできます。本部の出稿計画に左右されません。

着地先を自教室の情報にする

本部のサイトに着地させると、教室の時間帯や体験の申込先を探し直すことになります。自教室の情報が載ったページに着地させると、確認が途切れません。本部のサイトに教室ページがある場合、そのURLを着地先に指定します。

経路 対象を決めるのは 着地先 効果の測定
本部の広告 本部 本部のサイト 分担金の使途報告
自教室の配布物 自分 自教室の情報 問い合わせ時の記録
条件指定型の広告 自分 自教室のページ 経路別に記録できる
地図情報 自分 自教室のページ 電話数と経路検索数

本部の告知に頼らず、自分で比較検討層へ届ける。

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塾フランチャイズについてよくある質問

塾フランチャイズに関するよくある質問と回答をまとめた図解
未経験での加盟・ロイヤリティ・撤退などへの回答

指導経験がなくても加盟できますか?

加盟できる場合が多く、立ち上げの速度という点では未経験者にとって加盟の利点が最も大きくなります。教材、カリキュラム、研修の型、運営の手順が最初から揃っているためです。ただし教室単位の集客と、体験・面談・契約の実務は加盟店が担います。この作業量を事前に見込んでください。本部が行うのはブランド全体の認知づくりで、特定の教室に生徒を集める活動は加盟店の役割です。

ロイヤリティはどう比較すればよいですか?

率ではなく、年間で本部へ支払う総額で比較してください。ロイヤリティに加えて、システム利用料、教材の仕入れ、広告分担金、研修費が別に発生する場合があります。あわせて計算方式を確認してください。定額の方式は在籍が少ない時期に固定費として重くのしかかり、損益分岐の在籍数を押し上げます。売上比例の場合は、季節講習の売上も対象になるかを確認してください。

テリトリーの保護は必ずありますか?

契約によって異なります。保護がある場合も、範囲の定義(距離か学区か行政区か)を確認してください。保護がない場合は、近隣に同ブランドが開く可能性を前提に判断する必要があります。なお保護があっても、少し離れた同ブランドの教室と保護者は比較します。ブランドが同じなら比較の軸は立地、時間帯、教室長になるため、この三点で選ばれる理由を自分で作ってください。

うまくいかなかった場合に辞められますか?

契約期間と中途解約の条件を、加盟前に確認してください。期間中に解約できない条件になっている場合、始めること自体が大きな判断になります。あわせて解約後の制約も確認してください。一定期間は同業を営めない取り決めがあると、加盟をやめる場合に事業自体を止めることになります。生徒の引き継ぎの扱いも確認が必要です。撤退の話を嫌がる相手であれば、その反応自体が判断材料になります。

本部の合格実績は自教室の宣伝に使えますか?

ブランド全体の数字である場合、それを自教室の実績のように掲示すると誤認を招きます。全体の数字であることを明記するか、自教室の数字を別に示してください。あわせて料金表示も確認してください。本部の書式をそのまま使う場合も、自教室の実際の費用と一致しているか、月謝だけが大きく表示されて教材費や講習費が小さくなっていないかを確認してください。掲示するのは加盟店なので、内容の確認は加盟店の責任として扱われます。

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