「テレアポを月1,000件かけても受注に繋がらない」「飛び込み営業の成果が落ちている」「大手派遣会社に既存顧客を奪われた」――人材派遣の営業担当者なら、こうした新規開拓の壁にぶつかった経験があるはずです。労働者派遣事業所は4万件超、人材紹介事業所は29,171事業所(厚生労働省 令和5年度)に達し、競合との顧客獲得競争は年々激化しています。本記事では、アウトバウンドとインバウンドの両輪で「受注確度の高い新規顧客を効率的に獲得する」実践営業手法を、リスト作成から商談・提案・KPI管理まで体系的に解説します。約12分で読めます。
この記事でわかること
- 人材派遣の新規開拓営業が難しくなっている市場背景と2026年データ
- アウトバウンド × インバウンドの2軸で攻める営業設計の考え方
- アウトバウンド5手法(テレアポ・飛び込み・DM・展示会・紹介)の使い分け
- インバウンド5手法(SEO・コンテンツ・ホワイトペーパー・ウェビナー・SNS)の構築順序
- 受注率を高める営業リスト作成・商談差別化・KPI管理の実践手順
- ライバルマーケティング広告で競合派遣会社の検討企業に直接アプローチする方法
人材派遣の新規開拓営業が今、難しくなっている3つの理由
結論からいうと、人材派遣の新規開拓が困難になっている背景は「テレアポ・飛び込みの反応率低下」「派遣事業所4万件超による競合過多」「派遣先企業の購買行動の変化」という3つの構造的要因にあります。これらを理解せずに従来通りの営業を続けても受注は伸びません。
1. テレアポ・飛び込みの反応率が大きく低下
コロナ禍以降のテレワーク定着で、企業の代表電話やオフィス受付に到達できる確率が激減しました。人事担当者はリモート勤務、フリーアドレス化で席にいないことも多く、テレアポでの担当者直通率は2020年以前の半分以下になったとされています。飛び込み営業も同様に、オフィスエントランスでの受付ブロックが厳しくなり、コストパフォーマンスが下がっています。
2. 労働者派遣事業所4万件超のレッドオーシャン
厚生労働省「労働者派遣事業報告書」によると、労働者派遣事業所は4万件を超えています。同じ求人案件を複数の派遣会社が同時に提案するケースも珍しくなく、人事担当者から見れば「どこも同じに見える」状態です。価格競争に陥りやすく、結果として新規受注の利益率が圧迫される悪循環が起きています。
3. 派遣先企業の購買行動が「比較検討主導」に変化
人事担当者の70%以上が、派遣会社を選定する前にWeb検索で複数社のサービスサイトを比較しています。営業担当者が初接触するときには、すでに3〜5社の派遣会社が候補に挙がっている状態です。「先方が認知していない自社」を電話・飛び込みだけで選んでもらうのは、年々難しくなっています。インバウンドで自社を見つけてもらう仕組みづくりが、新規開拓の前提条件になりました。

市場環境を理解したうえで、人材派遣会社が取り組むべき新規開拓の全体設計を見ていきましょう。なお、競合派遣会社のサイトを訪問している人事担当者へ直接配信できるライバルマーケティング広告は、比較検討段階の見込み顧客を獲得する有力な選択肢です。
アウトバウンド × インバウンドの2軸で考える新規開拓設計
人材派遣の新規開拓は、企業から能動的に接触するアウトバウンド営業と、見込み顧客が自ら情報を取りに来るインバウンドマーケティングの2軸で設計します。どちらか一方では、現代の比較検討型購買行動には対応できません。

アウトバウンドの強みと弱み
テレアポ・飛び込み・DM・紹介などのアウトバウンドは、ターゲットを絞って能動的にアプローチできる点が最大の強みです。タイミング次第で即受注に繋がるスピード感があります。一方で、人事担当者の不在や受付ブロック、メールの開封率低下など、近年は反応率が下がる傾向にあります。
インバウンドの強みと弱み
SEO・コンテンツマーケティング・ホワイトペーパー・SNSなどのインバウンドは、「すでに派遣を検討している顕在層」からの問い合わせを獲得できます。比較検討の俎上に載っている企業からの問い合わせなので、商談化率・受注率がアウトバウンドより圧倒的に高くなります。一方、立ち上げに3〜6ヶ月の時間が必要で、即効性に欠けます。
2軸併走の標準モデル
立ち上げ期はアウトバウンド7:インバウンド3の比率で開始し、インバウンドの成果が出始めたら5:5、最終的に3:7へとシフトしていく設計が王道です。中長期で成熟するインバウンドへ営業リソースを再配分することで、営業担当者1人あたりの生産性が大きく向上します。
アウトバウンド営業の基本5手法
ここからは、人材派遣の新規開拓で実績のあるアウトバウンド5手法を、特徴・反応率の目安・派遣業界特有の注意点とともに整理します。

1. テレアポ(電話アプローチ)
新規開拓の王道で、誰でも今日から取り組める手法です。リストの質と受付突破トークの完成度で成果が決まります。派遣業界での担当者直通率は5〜10%、商談化率は受付突破後の20〜30%が目安です。
架電リストは、購入リストよりも以下の3パターンを優先すると質が大きく変わります。
- 求人広告を出稿している企業(Indeed・求人ボックス・リクナビNEXTで「採用したい職種」を検索)
- 競合派遣会社のサイトに掲載されている取引実績企業
- 業績好調の上場企業・新設企業(IR資料・帝国データバンク・東京商工リサーチで抽出)
2. 飛び込み営業
反応率は下がっているものの、特定エリアの中小企業ターゲットには依然として有効な手法です。エントランスでの名刺交換から始まり、「人事担当者へのご挨拶資料の手渡し」を切り口に進めるのが鉄則です。テレアポと組み合わせて「先日電話を差し上げた件で…」と続けると、心理的ハードルが大きく下がります。
3. メール / DM(ダイレクトメール)
テレアポでコンタクトが取れなかった企業へのフォローや、リード獲得の母集団形成に有効です。件名と冒頭3行で「自分宛の連絡だ」と感じさせるパーソナライズが必須で、テンプレ一斉送信は開封すらされません。
派遣会社のメール営業で反応率を高める3要素は、①候補者の年齢・職歴の解像度(マスキングレジュメ提示の予告)、②過去決定者の事例(業界・規模が近い)、③数値訴求(月間登録者数・スカウト配信数・主要取引先)です。
4. 展示会・業界セミナー
HRカンファレンス、人事EXPO、業界別の採用イベントなどに出展・参加し、その場で名刺交換と簡易ヒアリングを行う手法です。1回の出展で50〜200件の有効リードが獲得でき、すべて「採用に課題感を持つ人事担当者」という質の高さが特徴です。出展費用は50〜200万円が相場ですが、商談化率20%・受注率10%なら十分にペイします。
5. リファラル(取引先・パートナーからの紹介)
既存取引先や経営者ネットワーク、社労士・経営コンサルタントなどのパートナーからの紹介ルートです。紹介経由の案件は受注率50〜70%と圧倒的に高く、価格交渉も比較的緩やかです。紹介者へのインセンティブ設計(紹介料・贈答品)を整えて継続的な紹介ルートを構築しましょう。
インバウンド営業の基本5手法
インバウンドは立ち上げに時間が必要ですが、軌道に乗れば営業活動の50%以上を占める安定したリード源になります。人材派遣会社が取り組むべきインバウンド5手法を解説します。

1. SEO・オウンドメディア
「派遣会社 選び方」「派遣 依頼 流れ」「特定派遣 一般派遣 違い」「同一労働同一賃金 対応」など、人事担当者の検索意図に応えるコラム記事を発信します。新規ドメインで3〜6ヶ月、競合が多い派遣業界では6〜12ヶ月で上位表示が出始めます。広告費をかけずに継続的に問い合わせが入る、最も費用対効果の高い長期施策です。
2. ホワイトペーパー(ダウンロード資料)
「派遣社員の戦力化マニュアル」「同一労働同一賃金 対応チェックリスト」「業界別 派遣活用事例集」など、人事担当者に有益な資料をオウンドメディアで配布し、ダウンロード時にメールアドレスを取得します。ダウンロード率は記事閲覧者の3〜5%が目安で、月100件のリード獲得も十分可能です。
3. ウェビナー(オンラインセミナー)
採用課題・労務・派遣法改正などをテーマに、月1〜2回のウェビナーを開催します。参加者の15〜25%が個別相談(商談)に移行するため、リードナーチャリングの中核施策となります。録画をオウンドメディアに掲載し、後日アーカイブ視聴でも氏名・メール・電話番号を取得する設計が必須です。
4. SNS(LinkedIn・X・YouTube)
BtoB領域ではLinkedInが最も相性が良く、X(旧Twitter)は採用ノウハウ・業界ニュースの発信に向いています。YouTubeでは「派遣の仕組み」「派遣会社の選び方」など人事担当者の疑問に答える動画が長期視聴される資産になります。
| SNS | 派遣会社の活用方法 | 推奨投稿頻度 |
|---|---|---|
| LinkedIn (最もおすすめ) | 業界知見・採用ノウハウ発信、人事担当者へのダイレクトリクルーティング | 週2〜3投稿 |
| X(旧Twitter) | 派遣法改正・労務トピックの速報、ウェビナー告知 | 週3〜5投稿 |
| YouTube | 「派遣の選び方」「業界別事例」の解説動画 | 月2〜4本 |
| Wantedly | カルチャーフィット重視の求職者・パートナー獲得 | 月3〜5投稿 |
5. リスティング広告 / ディスプレイ広告
「派遣会社 比較」「人材派遣 おすすめ」「○○業界 派遣」など、検討段階のキーワードに対して即時にリーチできます。SEO・コンテンツが軌道に乗るまでの「つなぎ」と「補完」として位置づけ、月10〜50万円から開始するのが現実的です。クリック単価は「派遣 求人」「派遣会社」で500〜1,000円、ロングテールなら100〜300円が相場です。
受注確度を高める営業リスト作成のコツ
新規開拓の成果は「営業リストの質」で7割が決まると言われます。質の低いリストへ大量に架電・送付しても受注は伸びません。逆に、質の高いリストは少ない件数でも商談化率が3〜5倍違います。

優先順に並べる「4つのリストパターン」
| 優先順 | リスト種別 | 取得元 | 商談化率の目安 |
|---|---|---|---|
| ★★★ 最優先 | 競合派遣会社の取引先企業 | 競合サイト・口コミ・候補者からのヒアリング | 30〜40% |
| ★★★ | 求人広告を出稿している企業(複数媒体) | Indeed・求人ボックス・リクナビNEXT検索 | 25〜35% |
| ★★ | 新設企業・業績好調企業 | 帝国データバンク・東京商工リサーチ・IR資料 | 15〜25% |
| ★ | 業種別・地域別の母集団リスト | リスト購入・業界団体名簿 | 5〜10% |
営業リスト管理のシステム化
Excelやスプレッドシートでの管理は、件数が500件を超えると履歴管理・進捗共有が破綻します。HubSpot・Salesforce・PORTERS(人材業界特化)などのCRM/SFAを早期に導入し、架電履歴・商談ステータス・受注確度を可視化することで、営業担当者間の情報共有とPDCA高速化が可能になります。
商談・提案フェーズで差別化する3つのポイント
大手派遣会社と同じ土俵で戦うと、価格競争・条件競争に陥りがちです。商談・提案フェーズで「他社にはない価値」を明確に伝える3つの差別化軸を解説します。

1. 候補者の解像度を高めた提案
「○○名の登録者がいます」では大手と差別化できません。商談時にマスキングレジュメ(個人情報を伏せた経歴書)を3〜5名分持参し、「貴社の求人に近い候補者は今、こういう人がいます」と具体例を見せると、人事担当者の意思決定スピードが一気に上がります。
2. 業界・職種への専門性訴求
「IT派遣に強い」「製造業派遣特化」「医療系専門」など、業界・職種に絞った専門性は中小派遣会社の最大の武器です。該当業界での過去実績(取引社数・派遣稼働者数・継続率)を数字で示し、「この領域で困ったらここ」というポジションを商談で確立しましょう。
3. 派遣後のサポート体制
派遣社員の定着率・トラブル対応・契約更新率といった「派遣開始後」の数値を提示します。派遣先の人事担当者が最も恐れるのは「派遣社員がすぐ辞める」「業務トラブルが起きる」ことです。継続率90%以上、月次フォロー面談実施、苦情対応SLA24時間以内など、運用品質を可視化することが他社との差別化になります。
既存取引先の深耕と継続案件獲得
新規開拓だけにリソースを投下するのは非効率です。既存顧客の深耕(クロスセル・アップセル)の方が、新規開拓の3〜5倍効率が良いことが多くの調査で示されています。
既存顧客深耕の3つの切り口
- クロスセル:事務派遣の取引先に「営業派遣」「ITエンジニア派遣」など別職種を提案
- アップセル:1名派遣中の企業に「同じ部門に追加2名」「別拠点での派遣」を提案
- 横展開:本社で取引中の企業に対し「全国の支社・グループ会社」へ拡大
取引先からの紹介を引き出す仕組み
受注決定後の感謝メール、3ヶ月後の定着フォロー、6ヶ月後の継続契約打診など、顧客接点を継続的に作る運用が紹介を生みます。「ご友人・関連会社で人手を探している企業はありませんか?」と自然に切り出せる関係性は、新規開拓の最強の武器になります。
営業KPI管理とCRM活用
「営業成果が出ない」と感じるとき、多くの場合は営業ファネルのどこで離脱しているかが見えていないのが原因です。各ステップを数値化し、ボトルネックを特定する仕組みづくりが成果を左右します。

派遣営業のKPIファネル
| ステップ | KPI指標 | 目安値 |
|---|---|---|
| ①リード獲得 | 架電数 / DL数 / 問合せ数 | 月100件以上 |
| ②商談化 | 商談化率(リード→商談) | 20〜30% |
| ③提案 | 提案率(商談→提案) | 60〜80% |
| ④契約締結 | 受注率(提案→契約) | 20〜35% |
| ⑤推薦・稼働開始 | 推薦率・稼働率 | 50〜70% |
CRM/SFAツール選定
人材派遣業界で導入されている主要CRM/SFAツールを整理します。
| ツール | 特徴 | 適合規模 | 料金目安 |
|---|---|---|---|
| HubSpot (最も人気) | 無料プランあり・MA/SFA/CRM一元化・拡張性高 | 小〜大規模 | 0〜数十万円/月 |
| Salesforce | 業界トップシェア・カスタマイズ自由度高・大規模対応 | 中〜大規模 | 数十万〜数百万円/月 |
| PORTERS | 人材業界特化・求人/求職者/企業を一元管理 | 人材紹介・派遣特化 | 初期費用+月額制 |
| Kintone | 低価格・カスタマイズ簡単・国産 | 小〜中規模 | 1人780円〜/月 |
立ち上げ期はHubSpotの無料プランで十分です。月間商談数が30件を超え始めたら有料プランや業界特化ツールへの移行を検討しましょう。
人材派遣の新規開拓でやってはいけない5つのNG行動
「正しい施策を打つ」ことと同じくらい大切なのが「やってはいけないことを避ける」ことです。人材派遣業界で頻出する失敗パターンを5つ紹介します。

NG1. テレアポを「件数だけ」で評価する
「月1,000件架電」をKPIにすると、質より量が優先されてしまい、受付突破率も担当者直通率も上がりません。商談化件数・受注件数をKPIに設定し、件数は手段として位置づけ直しましょう。
NG2. 価格競争に巻き込まれる
「他社より安くしますので…」と入った商談は、その先の継続的な値下げ要請から逃れられません。価格ではなく候補者の質・専門性・運用品質で勝負する商談スタイルを徹底しましょう。
NG3. インバウンドへの投資を後回しにする
「忙しいから記事制作・SEOは後で」と先送りすると、半年後・1年後の新規リード源がアウトバウンドだけに依存する脆弱な営業基盤になります。インバウンドは“今”始めて半年後に効くものなので、投資判断を遅らせないことが重要です。
NG4. 既存顧客フォローを営業マン任せにする
取引先の更新・継続案件は、属人化した営業マン任せにすると離職時に一気に失注します。CRMで取引履歴・契約終了タイミング・キーパーソンを可視化し、組織として顧客フォローする体制が必要です。
NG5. 法令違反リスクのある提案(同一労働同一賃金・偽装請負)
派遣業界は法規制が厳しく、不適切な提案が監督官庁の指導対象になることもあります。「正社員と同じ業務を任せる」「指揮命令系統を曖昧にする」「同一労働同一賃金に触れない単価設定」などは厳禁です。労働者派遣法の最新動向を継続キャッチアップし、コンプライアンス監修を入れて提案することが必須です。
ライバルマーケティング広告で競合派遣会社の検討企業を直接獲得する方法
アウトバウンド・インバウンドの王道を回しながら、特に効率的なのがライバルマーケティング広告です。これは競合派遣会社のサイト訪問者・SNSフォロワーに対して自社の広告を配信する手法で、すでに「派遣会社を比較検討している人事担当者」へ直接アプローチできます。

派遣業界 × ライバルマーケティングが効く3つの理由
第一に、徹底比較する人事担当者の購買行動。派遣会社を選ぶ人事担当者の70%以上が複数社のサイトを比較訪問します。その瞬間に自社広告を当てることで、検討の天秤を傾けられます。
第二に、テレアポ・飛び込みでは届かない層へのリーチ。「すでに派遣を検討しているがアウトバウンドの電話を取らない」人事担当者へ、Web経由で自然な形で認知を獲得できます。
第三に、購買意欲の高い顕在層への直撃。競合のサービスサイト・料金ページ訪問者は、購買検討の終盤にいる可能性が高いユーザーです。商談化率・受注率がリスティング広告より高くなる傾向があります。
テレアポ・SEO・ライバル広告の3層連携設計
SEOで認知層を広く取り、ホワイトペーパーで興味顕在層を獲得し、最後にライバルマーケティング広告で競合検討層を刈り取る——この3層設計が、人材派遣の新規開拓ROIを最大化します。テレアポはこの3層を補完するアウトバウンド施策として位置づけると、営業効率が大きく向上します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 立ち上げ期の人材派遣会社が新規開拓で最初に取り組むべき手法は?
立ち上げ期はテレアポ+メール(DM)+リファラルの3点セットが最も即効性があります。求人広告を出稿している企業のリスト作成から始め、月100〜200件の架電を継続することで、初年度の受注基盤を作れます。同時にToB向けのサービスサイトを整備し、半年後のインバウンド開始に備えましょう。
Q2. テレアポの担当者直通率を上げるコツは?
受付突破トークの精度と、架電タイミングの2点が決定的です。火〜木曜日の10〜11時、14〜16時が直通率が最も高い時間帯です。受付突破トークは「人事ご担当者様にご挨拶を…」より、「○○の件で先日お電話差し上げた件です」のような既知前提の言い回しが効果的です。担当者名がわかっていれば「△△様お願いします」と具体名で取り次ぎ依頼すると突破率が大きく上がります。
Q3. インバウンドで成果が出るまでにどれくらいかかりますか?
新規ドメインのSEOで3〜6ヶ月、競合の多いキーワードで6〜12ヶ月、ホワイトペーパーDLは公開2〜3ヶ月後から月10〜30件、ウェビナーは初回からリード獲得できますが商談化は2〜3回目から本格化します。早期に成果を出したい場合はリスティング広告を併用するのが定石です。
Q4. 中小派遣会社が大手と差別化するための営業戦略は?
「業界・職種特化」「地域密着」「働き方特化(短期・主婦・シニア・外国人)」のいずれかでポジションを取り、その領域で過去実績と運用品質を数字で示すのが基本戦略です。「IT派遣10年・大手SIer取引50社・継続率92%」のように具体性のある訴求が、大手の総合的な強みに対抗する武器になります。
Q5. 営業マン1人の月間目標数値はどれくらいが妥当ですか?
業界平均では、月間KPIとして架電500〜800件、新規商談15〜25件、提案10〜15件、受注3〜5件が目安です。受注1件あたりの月次粗利が30〜50万円であれば、営業マン1人で月100〜200万円の粗利を生む計算になります。インバウンド経由のリードが増えるほど、商談化率・受注率は底上げされます。
Q6. ライバルマーケティング広告は人材派遣の新規開拓に本当に効果がありますか?
派遣会社を選ぶ人事担当者は複数社のサイトを比較する性質があるため、競合サイト訪問者へのリターゲティングは特に相性の良い手法です。検討段階の見込み顧客を直接獲得できるため、テレアポでは到達できなかった「電話を取らない検討層」を獲得できます。仕組みと事例は人材業界向けライバルマーケティング広告ページで解説しています。
まとめ:人材派遣の新規開拓は「2軸×多層」で勝つ
本記事のポイントを整理します。
- 人材派遣の新規開拓は、テレアポ反応率低下・事業所4万件超の競合過多・購買行動の比較検討化により、年々難易度が上がっている
- 解決策はアウトバウンド × インバウンドの2軸併走。立ち上げ期7:3 → 成熟期3:7へシフトする設計が王道
- アウトバウンド5手法(テレアポ・飛び込み・DM・展示会・紹介)は、リストの質と接触タイミングで成果が決まる
- インバウンド5手法(SEO・ホワイトペーパー・ウェビナー・SNS・広告)は、立ち上げ3〜6ヶ月の投資で半年後から安定リード源化
- 営業リストは「競合取引先 → 求人広告出稿企業 → 新設企業・業績好調企業」の優先順で構築
- 商談差別化は「候補者解像度」「業界専門性」「派遣後の運用品質」の3点で勝負
- 既存顧客深耕(クロスセル・アップセル・紹介)は新規開拓の3〜5倍効率が良い
- KPI管理はリード→商談→提案→受注→稼働のファネル全体を可視化し、CRM/SFAで運用
- ライバルマーケティング広告は、競合派遣会社の検討顧客へ直接配信できる有力な選択肢として、テレアポ・SEOと組み合わせると新規開拓ROIが最大化する
新規開拓で伸び悩んでいる人材派遣会社は、まず現状の営業ファネル(リード→商談→受注)の各CVRを可視化することから始めてください。どの段階で離脱しているかが見えれば、次に投資すべき施策が自ずと決まります。
著者・監修
DSSマーケティング編集部
株式会社ディライトソリューションズ マーケティング編集部。Web広告・SEO・SNSマーケティングの実務知見をもとに、人材派遣・人材紹介を含むHR業界の集客・営業戦略をはじめとした各業界向けマーケティング情報を発信しています。ライバルマーケティング広告の運用支援実績は累計100社超。













