リスティング広告の競合調査|方法とツール

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検索語を起点に競合の検索広告とリンク先を対応させて調べる概念図

リスティング広告の競合調査は、調べる検索語を決め、表示された広告文とリンク先を同じ項目で比べるところから始めます。検索した言葉、広告の伝え方、ページの説明を一組にすると、自社で補うべき情報を考えやすくなります。

ただし、広告が出た検索語と、競合が管理画面に登録したキーワードは同じとは限りません。外部ツールの推定値も、競合の実際の広告費や成約数とは分けて読みます。

リスティング広告は、検索した言葉に応じて検索結果へ表示される広告です。この記事では、Google広告とLINEヤフー広告の検索広告を対象に、調査の手順、ツールの使い分け、広告文と広告のリンク先ページ(LP)を比べる5項目を解説します。

この記事でわかること

  • 検索語・広告文・LPを対応させて調べる手順
  • 公式ツールと外部の競合分析ツールの使い分け
  • 調査結果から自社の改善案を作る方法と注意点

広告サービス紹介|ライバルマーケティング広告

調査対象と検索語を決める

最初に、自社のどの課題を調べるかを決めます。「競合を広く知る」だけで始めるより、申込前の疑問や広告の説明不足に絞ると、集めた情報を改善へ使いやすくなります。

検索語、地域と端末、確認日時を一つの調査条件としてそろえる図
検索語と、地域・端末・確認日時をそろえて記録します。

対象顧客と比較するサービスを絞る

同じ商品分野の会社でも、価格、対応地域、顧客の規模が違えば、比較する理由は変わります。自社の顧客が同じ用途で検討するサービスを選び、公式サイトで提供内容を確かめます。

たとえば法人向け研修なら、新入社員向けと管理職向け、集合研修とオンライン研修では、調べる広告や必要な説明が異なります。まずは「管理職のオンライン研修を検討する担当者」のように、今回比べる範囲を具体化しましょう。

検索広告で一緒に表示される比較サイトや販売代理店も、広告枠を競う相手です。研修を提供する会社と同じ欄へまとめず、どの立場で顧客を集めているかも記録します。

検索語と登録キーワードを分ける

利用者が実際に検索欄へ入力した言葉を「検索語句」、広告主が配信のために設定する言葉を「キーワード」と呼びます。競合の広告を見たときに確認できるのは、まず自分が検索した語句と、その画面に出た広告です。

Google広告には、指定したキーワードに関連する検索へも広告を出す「インテント マッチ」などの仕組みがあります。そのため、「管理職研修 費用」で広告が表示されても、競合が同じ文字列を登録しているとは断定できません。

Googleは、キーワードと利用者の検索語句をどの程度厳密に一致させるかを、マッチタイプで指定すると説明しています。インテント マッチでは関連する内容の検索も対象になります。

出典元:Google|キーワードのマッチタイプについて(要約・2026年10月21日確認)

調査メモも「この検索語で広告を確認」と書きます。観測した検索語を、その会社の登録キーワード一覧に置き換えないことが、後の分析を誤らないための前提です。

検索条件と確認日時を残す

候補の検索語は、商品・用途を表す言葉に、費用、比較、地域などの条件を加えて考えます。自社で配信中なら、実際に問い合わせにつながった検索語句も起点になります。

各記録には、媒体、検索語、地域、端末、確認日時、広告主名またはドメイン、参照URLを添えます。スマホとPC、地域や時点が異なる画面を比べて、競合の出稿が増減したと決めつけるのを防ぎます。

ラッコキーワードなどで関連する言葉を集める場合も、候補を広げる作業として使います。検索候補があることと、その語で競合の広告を確認したことは別の記録にしてください。

競合の広告を調べる

広告文を見たいのか、自社との掲載状況を比べたいのか、調べるキーワードを増やしたいのかで、使う方法を選びます。一つのツールですべての情報が分かるという前提にはしません。

公開広告、掲載状況、キーワード候補を目的別の調査先として使い分ける図
広告の表現、掲載状況、キーワード候補を目的に合わせて調べます。

プレビューで検索結果を確認する

自社広告の表示を確認する場合、Google広告では「広告プレビューと診断」、LINEヤフー広告の検索広告では「広告プレビュー」を使えます。確認したい検索語、地域、端末などを指定し、その条件で見える広告を記録します。

Googleは、自分で通常の検索を繰り返すより、表示回数へ影響を与えず確認できるプレビューツールの利用を勧めています。

出典元:Google|広告プレビューと診断ツールについて(要約・2026年10月21日確認)

LINEヤフーの公式手順では、検索広告のアカウントから「ツール」→「広告プレビュー」を開き、対象地域、表示確認デバイス、検索キーワードなどを設定します。地域は都道府県単位で、掲載開始後の広告が対象です。

同ツールのプレビュー内のリンクは無効です。広告からそのまま競合のLPを開く手順にせず、確認できた広告主名や表示URLを手掛かりに、公開ページを別に探して照合します。広告の遷移先と同じだと確認できないページは、その旨を残します。

出典元:LINEヤフー広告|広告プレビューツールで広告表示をチェックする(要約・2026年10月21日確認)

公開広告から表現を集める

Googleの「広告の透明性センター」では、広告主名やWebサイト名から公開された広告を探せます。検索結果で見つけた競合について、どのような見出しや説明を使っているかを調べる入口になります。

地域、期間、プラットフォーム、形式などの条件を確認し、検索広告を調べる目的に合う広告を選びます。広告主名とサービス名が違う場合は、広告主名と公式サイトの会社情報を照らし合わせます。

ここで広告を見つけても、どの検索語で実際に表示されたかや、競合の管理画面にある全キーワードを取得できたことにはなりません。広告の表現を調べる記録として扱います。

確認先:Google|広告の透明性(2026年10月21日確認。開示範囲には地域による違いがあります)

Google広告の競合調査|透明性センターと指標の見方Google広告の競合調査|透明性センターと指標の見方透明性センターの操作と、オークション分析の指標を詳しく解説しています。関連記事|マーケティングノート

配信中なら掲載レポートを加える

自社と同じ広告オークションに参加した相手を調べるには、Google広告の「オークション分析」、LINEヤフー広告の検索広告の「オークションインサイト」を使います。広告オークションは、広告の掲載を決めるための競争の仕組みです。

いずれも、自社の広告掲載データが前提です。事業上の競合を自由に入力して、すべての広告主の実績を取り出す機能ではありません。

LINEヤフーのオークションインサイトは、表示URLのドメインごとに掲載結果を比較します。「自社との重複表示率」なら、自社広告が表示された機会のうち、相手の広告も同時に表示された割合を読みます。

LINEヤフーは、同じオークションに参加する他社との掲載結果を比較できると説明しています。選択期間に一定量の広告掲載データがある場合に、レポートが表示されます。

出典元:LINEヤフー広告|オークションインサイトについて(要約・2026年10月21日確認)

同じ媒体・対象・期間で変化を見て、広告主のサイトを確かめます。掲載の割合が高い相手を、そのまま売上の大きい会社や、成果のよい広告主と読み替えないようにしましょう。

Googleの対象・確認方法:オークション分析レポートでパフォーマンスを比較する(2026年10月21日確認)

需要と入札単価の目安を調べる

検索語の候補ができたら、Googleのキーワードプランナーで需要や広告の競合性を確認します。語句やWebサイトを起点に、関連するキーワードの候補を探すこともできます。

ただし、競合サイトのURLから候補が出ても、その会社が登録した広告キーワードの開示ではありません。自社の顧客に合い、LPで答えられる語かを選ぶ材料にします。

確認先:Google|キーワードプランナーを使う(2026年10月21日確認)

「競合性」は、その語に入札する広告主の数を相対的に示す指標です。ページ上部の広告の入札単価帯も、過去の単価実績の範囲です。特定企業の設定額や実際のクリック単価を表す数値ではありません。

基本機能の利用にも、お支払い情報の入力を含むGoogle広告のアカウント設定が必要です。公開ページを閲覧する方法と、利用条件を分けて確認してください。

出典元:Google|キーワードプランナーの予測・過去の指標・利用条件(要約・2026年10月21日確認)

外部ツールは調査対象から選ぶ

多くの競合や期間をまとめて調べる場合は、外部の競合分析ツールも選択肢です。SemrushのAdvertising Researchは、競合の広告に関連する語の候補や、広告文・リンク先などを調べる機能を用意しています。トラフィックや費用、クリック単価には推定の指標が含まれます。

確認先:Semrush|Advertising Research/Positions Reportの指標(2026年10月21日確認)

Keywordmapも、公式の機能一覧で、リスティング競合分析・キーワード分析・クリエイティブ調査を案内しています。

確認先:CINC|Keywordmapの機能紹介(2026年10月21日確認)

選ぶ際は、自社が調べたい国・端末・期間のデータがあるか、必要な広告やキーワードを取得できるかを確認します。有料機能の範囲や出力件数も含めて試し、手作業で確認した記録との違いを見ましょう。

ツールにデータがないことを、競合が出稿していない証拠にはしません。観測範囲や取得時点の違いを残し、推定値から競合の予算や成約数を確定しないようにします。

広告文とLPを比べる5項目

調査した広告は、LPの説明と対応させて読みます。競合と自社を同じ軸で比べ、利用者が申し込む前に確かめたいことが、どこまで説明されているかを記録します。

広告が伝えた内容をリンク先ページの条件説明と照合する図
広告が伝える内容と、LPで確かめられる条件を対応させます。

同じ項目で条件まで記録する

次の表は、広告文とLPの比較に使う項目です。各社の記録には参照URLと確認日を添え、書かれていた内容と、自分の評価を分けて残します。

比較する項目広告文で見ることLPで確かめること
対象と用途誰の、どんな悩みや用途に呼びかけるか対応する顧客・地域・利用条件が合っているか
魅力と根拠機能、専門性、支援など、何を魅力として伝えるか内容・範囲・根拠を具体的に説明しているか
価格と特典料金、割引、無料などの表現と条件対象、含まれる範囲、追加費用、期間を確認できるか
不安への説明実績、保証、サポートなど、安心を伝える表現適用条件、申込後の流れ、よくある疑問への回答
次の行動購入、相談、資料請求など、何へ案内するか案内する行動とフォームが対応しているか

たとえば「無料相談」と書かれていても、相談で何を話せるか、対象となる人、申込後の連絡方法が分からなければ、説明を補う余地があります。言葉の有無だけで点数を付けず、条件まで読んで比較します。

広告で伝えた内容をLPで確かめる

「費用が分かる」と伝える広告なら、LPでも料金や見積もり条件へ進めるかを確かめます。一般的なサービス紹介だけが続くと、利用者は知りたかった情報を探し直すことになります。

公開ページに見当たらない情報は、「その会社は対応していない」と断定せず、「確認したページでは記載を見つけられなかった」と残します。別の料金ページやFAQ、利用規約も確認する候補です。

フォームは、入力項目や案内を読む範囲で調べます。調査のために架空の問い合わせを送る必要はありません。

競合LPの分析方法|比較する8項目と改善の進め方競合LPの分析方法|比較する8項目と改善の進め方LPの比較8項目と、確認した情報を改善へ生かす方法を解説しています。関連記事|マーケティングノート

調査結果を自社の改善に生かす

比較が終わったら、自社で説明を補う箇所や、試す広告文を決めます。競合の表現を写すより、確認した内容から顧客の疑問を考え、自社の事実で答える案を作ります。

確認した事実から自社の改善案を作り、配信後の結果を確認する図
確認した事実から改善案を作り、自社の配信結果で確かめます。

管理職研修を例に改善案を作る

ここからは、法人向け研修を題材にした説明用の仮定例です。実在する競合の調査結果や、DSSの広告実績ではありません。

「管理職研修 費用」という検索語で、競合の広告に料金案内があり、LPでは見積もりに必要な人数や実施形式を説明していたとします。一方、自社の広告とLPは研修内容の紹介が中心で、費用を相談する際の条件が分かりにくい状態です。

この比較からは、「費用を検討する担当者は、見積もりに何が必要かも知りたいのでは」という仮説を立てられます。自社の見積もりで実際に確認する人数、実施形式、内容の変更範囲を整理し、LPで説明する案になります。

その説明を用意したうえで、広告にも「見積もり条件を案内」など、ページで答えられる内容を反映します。競合の料金や保証をそのまま自社の約束にはせず、提供できる事実を確認してから書きます。

追加する語と見送る語を選ぶ

競合に関係するキーワードが見つかっても、すべてを自社の出稿候補にする必要はありません。顧客の用途に合い、自社の広告とLPで説明できるかを確かめます。

先ほどの研修会社が、管理職向けのオンライン研修だけを提供するなら、「新入社員 合宿研修」は、需要があっても今回の出稿には合いません。逆に、費用の見積もり相談へ対応できるなら、その検討に関係する語を候補に残せます。

配信中の場合は、自社の検索語句と問い合わせ内容を照合します。対応できない用途の検索が混ざるときは、マッチタイプや除外設定も見直す対象です。競合が出しているという理由だけで、語や予算を増やさないようにしましょう。

自社の成果と条件変更を確かめる

広告文やLPを変える前に、何を変え、何で判断するかを記録します。研修の例なら、クリックだけでなく、費用相談の件数、商談につながった相談、獲得にかかった広告費も確認します。

問い合わせが増えても、対応できない内容ばかりなら改善が十分とはいえません。申込後の質まで見て、狙う検索語と説明が合っているかを考えます。

同じ期間の長さで比べ、自社の予算や配信設定、商品条件を変えた場合は、その変更も残します。競合の表示が増えた時期に成果が下がっても、自社の計測やLPの不具合などを確認せず、競合だけを原因にしないことが大切です。

再調査では、前回と同じ条件で広告とLPを確かめ、変化した点を更新します。調査表には、次に自社で試す内容まで書いておくと、情報を集めたままで終わるのを防げます。

競合調査でよくある疑問

最後に、無料で使える範囲、競合の費用、社名を使う出稿、広告が見つからない場合を整理します。調査で分かることと、その後に行う配信判断を分けて考えましょう。

公開画面で確認できる情報と未確認の情報を区別して記録する図
公開情報で確認できることと、未確認の情報を分けて残します。

無料でどこまで調べられる?

公開された広告や公式サイトの確認から始められます。Googleのオークション分析やLINEヤフーのオークションインサイトは、自社の広告アカウントと掲載データが前提です。キーワードプランナーにはアカウント設定などの利用条件があります。外部ツールは、機能ごとの料金や取得件数の条件を確認してください。

Meta広告ライブラリで調べるFacebook・Instagramなどの広告は、今回の検索広告とは対象が異なります。調べたい媒体に合う入口を使ってください。具体的な操作は、Meta広告の競合調査の記事で解説しています。

競合のCPCや広告費は分かる?

クリック1回あたりの広告費をCPC(クリック単価)と呼びます。公開広告や掲載状況の割合だけで、特定企業の実際のCPC、総広告費、成約数は確定できません。外部ツールの推定値やキーワードプランナーの単価帯は、対象・期間・算出方法を確認し、競合の実費と分けて使います。

競合名で出稿してもよい?

競合の社名や商品名を調べることと、それを使って広告を出すことは別の判断です。Googleの商標ポリシーでは、商標をキーワードとして使うこと自体は制限対象にしていません。一方、広告内では、直接競合する他社の商標や、誤解を与える使い方などが制限されます。LINEヤフーには広告・キーワード・リンク先の関連性の基準があり、他社名を使う場合も対象となる企業や商品の十分な説明が必要です。

媒体の審査基準への対応と、個別の法的な適否は同じではありません。他社名の出稿を一律に推奨せず、実際の表示・LP・権利関係を確かめ、必要な場合は専門家へ確認してください。

確認先:Google|商標/LINEヤフー広告|広告の関連性/商標の使用制限の申請(2026年10月21日確認)

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競合の広告が出ないときは?

検索語、地域、端末、確認日時や、使ったツールの対象期間を見直します。一度の検索で広告を見なかったことや、レポートにドメインがないことだけで、競合が広告を配信していないとは判断できません。確認できなかった条件と日時を残し、別の情報源で照合します。

競合調査から、次の集客施策を考える方へ

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