塾開業の集客準備|開校前に必要な商圏・チラシ・広告・体験導線

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塾開業の商圏調査|対象校と競合を調べて価格を決める手順

「開業したい地域は決めたが、生徒が集まるのか判断できない」「価格を近隣に合わせたら採算が合うのか分からない」——開業前の判断では、この二つで止まります。

商圏調査は感覚では代替できません。対象校の生徒数、競合の分布、価格の水準は、いずれも調べれば分かる情報です。この三つを揃えてから価格を決めると、開校後の見通しが立ちます。

塾開業の商圏調査は、対象校の生徒数、競合の分布、価格の水準の三つを調べ、そこから価格と対象を決める順番で進めます。

価格を近隣に合わせてから採算を確認すると、合わない場合に打ち手がありません。調査で得た数字から必要な在籍数を出し、その人数が獲得できる価格を決めます。

この記事でわかること
  • 対象校の生徒数と学年構成を調べる方法
  • 競合の分布と価格の水準を把握する手順
  • 調査結果から獲得できる在籍数を推定する考え方
  • 価格を決める順番と、相場との差を説明する材料
  • 実績ゼロの状態で信頼を作る方法

開校エリアで他塾を検討中の保護者へ、開校の告知を提示。

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競合を調べているユーザーに、どう自社を選択肢として届けるのか

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【結論】三つを調べてから価格を決める

塾開業の商圏調査で対象校と競合と価格を調べる順番の図解
調査の三項目と、そこから価格を決める流れ

価格を先に決めて後から採算を確認すると、合わない場合に打ち手がありません。調査から必要な在籍数を出し、その人数を獲得できる価格を決めます。

調べるのは三つだけ

対象校の生徒数と学年構成、競合の分布と対象学年、価格の水準です。この三つが揃えば、獲得できる在籍数の目安と、成立する価格の範囲が出せます。それ以上の調査に時間をかけるより、この三つの精度を上げるほうが判断に効きます。

順番を守ると打ち手が残る

調査で必要な在籍数と獲得できる見込みが分かれば、価格を上げるか、対象を変えるか、固定費を下げるかの判断ができます。価格から決めると、この選択肢がありません。

調査は開業を止める判断にも使う

調査の結果、その商圏では成立しないと分かることもあります。これは失敗ではなく、開業前に分かったという成果です。別の場所を探す判断ができれば、調査の目的は達成しています。

調べる項目 分かること 調べる方法
対象校の生徒数と学年構成 母数の大きさ 公開されている統計と学校の情報
競合の分布と対象学年 取り合う相手の数 地図と各塾のサイト
価格の水準 成立する価格の範囲 各塾の公開情報
必要な在籍数 成立の条件 固定費÷1人あたりの利益

対象校の生徒数と学年構成を調べる

塾開業で対象校の生徒数と学年構成を調べる方法を整理した図解
統計・学校の情報・実地の確認という三つの手段

母数が分からないと、獲得できる在籍数の見込みが立ちません。対象校の生徒数は調べれば分かる情報です。

公開されている統計から当たる

学校数と在学者数は、学校種別や地域別に集計されて公表されています。まずここで地域全体の規模を把握します。そのうえで、対象とする学校の規模を個別に確認します。

学校の情報で学年ごとの人数を確認する

多くの学校が、学級数や生徒数を公表しています。学年ごとの人数が分かると、どの学年を対象にするかの判断材料になります。学年によって人数が大きく違う場合、多い学年を主対象にすると母数が確保できます。

実地で通学の様子を確認する

下校の時間帯に、対象校から自塾予定地までの経路を歩きます。生徒が実際に通る道か、自転車で通る割合はどうか、途中に立ち寄る場所があるかを見ます。統計では分からない部分です。

数年後の見通しも確認する

地域の児童数の推移によって、数年後の母数は変わります。新しい住宅地があれば増える可能性があり、逆に減少が続く地域もあります。開業は数年続ける前提なので、現在の数字だけで判断しません。

調べる内容 手段 判断に使う場面
地域全体の規模 公開されている統計 母数の把握
対象校の学年別人数 学校の公表情報 対象学年の選定
通学の実態 下校時間帯の実地確認 立地の評価
数年後の見通し 地域の児童数の推移 長期の判断

競合の分布と対象学年を把握する

塾開業で競合の分布と対象学年を把握する手順を整理した図解
地図での分布・対象学年・立地の前後関係

競合の数を数えるだけでは判断できません。誰を対象にしているか、対象校からの経路でどの位置にあるかを見ます。

対象校を基準に地図を作る

対象校を中心に、周辺の塾を地図上に並べます。この地図で、対象校からの経路上でどの位置にあるかが分かります。経路上でこちらより手前にある塾が、実際に取り合う相手です。直線距離ではなく経路で見ます。

各塾の対象学年と科目を確認する

近隣にある塾でも、対象学年が違えば競合になりません。各塾のサイトで、対象学年、科目、指導形態を確認します。同じ学年と科目を扱っている塾だけを、競合として数えます。

空いている対象を探す

競合の対象を並べると、扱われていない領域が見えることがあります。特定の学年、特定の科目、特定の指導形態が手薄なら、そこが入る余地です。全学年を対象にするより、この空きを狙うほうが小規模では成立しやすくなります。

指導形態の分布を見る

集団指導が多い地域なのか、個別指導が多い地域なのかで、保護者が慣れている形態が違います。慣れていない形態を選ぶ場合、その説明に手間がかかることを見込みます。

確認項目 見る内容 判断への使い方
経路上の位置 対象校からの経路の前後 実際に取り合う相手の特定
対象学年と科目 各塾のサイトの記載 競合として数えるか
扱われていない領域 学年・科目・形態の空き 入る余地の発見
指導形態の分布 集団と個別の比率 説明の手間の見込み

価格の水準を調べて範囲を出す

塾開業で近隣の価格水準を調べて成立する範囲を出す図解
月謝だけでなく年間総額で比較する

近隣の月謝だけを比べても、実際の負担は分かりません。年間の総額で並べて、水準の範囲を出します。

月謝ではなく年間総額で比較する

各塾の月謝に加えて、入会金、教材費、季節講習費を確認します。公開されていない場合、資料請求や問い合わせで確認できる範囲を調べます。年間総額で並べると、月謝の安さで見えていた順位が変わることがあります。

料金を公開していない塾の扱い

料金を公開していない塾は一定数あります。この場合、公開している塾の水準から幅を推定します。公開していない塾が多い地域では、自塾が公開することが差になります。保護者は書いていない塾を候補から外します。

指導形態ごとに水準を分ける

個別指導と集団指導では、価格の水準がまったく違います。同じ地域でも、形態ごとに分けて並べます。自塾と同じ形態の塾の水準が、比較される相手になります。

調査の記録を残す

調べた内容は、いつ時点の情報かを添えて記録します。開校後に価格を見直すとき、この記録が起点になります。記録がないと、毎回ゼロから調べ直すことになります。

調べる内容 確認の方法 見落としがちな点
月謝 各塾のサイト 学年で異なる場合がある
入会金 サイトと資料 免除の条件
教材費 サイトと資料 月謝に含むかどうか
季節講習費 問い合わせ コマ数で大きく変わる
年間総額 上記の合計 月謝の順位と変わることがある

調査結果から獲得できる在籍数を推定する

商圏調査の結果から獲得できる在籍数を推定する考え方の図解
母数・通塾率・競合との分け合いから見込みを出す

推定は正確な予測ではなく、成立するかどうかを判断するための概算です。幅を持って出します。

母数から通塾する層を絞る

対象校の対象学年の生徒数が母数です。このうち塾に通う割合を見込みます。地域や学年によって差があるため、幅を持って計算します。学校外の活動にかかる費用は統計で公表されているため、地域の傾向を推し量る材料になります。

競合との分け合いを見込む

通塾する層を、競合の数で分け合う形で概算します。新規開校は認知がないため、単純な等分より少なく見込みます。経路上で手前にある競合が多い場合は、さらに控えめに見ます。

必要な在籍数と比べる

固定費を1人あたりの月次利益で割った必要在籍数と、推定した獲得見込みを比べます。見込みが必要在籍数を下回るなら、価格を上げるか、対象を広げるか、固定費を下げるかの判断になります。

何年で到達するかも見込む

開校初年度で必要在籍数に届くことは多くありません。何年で到達する見込みかを出し、その期間の赤字を支える資金があるかを確認します。この確認をせずに開業すると、途中で資金が尽きます。

推定の段階 使う数字 控えめに見る理由
母数 対象校の対象学年の生徒数
通塾する層 母数×通塾する割合 地域と学年で差がある
獲得見込み 通塾層÷競合数より少なく 新規は認知がない
必要在籍数との比較 固定費÷1人あたり利益
到達までの年数 年ごとの増加見込み 初年度で届くことは少ない

競合塾のページを見ている家庭を指定し、体験申込へ誘導。

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価格を決める順番と説明の材料

塾開業で価格を決める順番と相場との差を説明する材料の図解
逆算で決めた価格を、相場との差で説明できる形にする

相場に合わせるのではなく、逆算で決めた価格を説明できる形にします。相場より高い場合、その理由が必要です。

必要在籍数から価格を逆算する

固定費と、現実的に獲得できる在籍数の見込みから、1人あたりに必要な利益を出します。ここに変動費を足した額が、成立する価格の下限です。この下限が相場を超える場合、対象や固定費の見直しが必要になります。

相場より高い場合の説明材料を用意する

1コマの人数が少ない、担当が固定される、面談の頻度が多い、自習席が使えるといった要素が、価格差の説明になります。説明できる要素を持たずに高い価格を設定すると、比較で外されます。

安くする場合は何を削るかを決める

相場より安くする場合、どこで採算を合わせるかを決めます。1コマの人数を増やす、教材を絞る、面談の回数を減らすといった選択です。何も削らずに安くすると、開校後に採算が合いません。

総額が分かる形で表示する

月謝だけを表示し、教材費や講習費を書かないと、実際より安いと誤認される表示になり得ます。年間で発生する費用を一覧で示します。この表示が、料金を公開していない近隣塾との差にもなります。

決め方 順番 説明の材料
逆算で下限を出す 1 固定費と獲得見込みから
相場と比べる 2 同じ形態の塾の年間総額
差の理由を用意する 3 人数・担当・面談・自習席
安くする場合の判断 3 何を削るかを決める
表示の形を決める 4 年間総額を一覧で示す

実績ゼロの状態で信頼を作る材料

開校前の塾が実績ゼロの状態で信頼を作る材料を整理した図解
指導者の経歴・指導の中身・対象校への対応

開校前の塾には合格実績がありません。実績の代わりに何を示すかが、初期の入塾を左右します。

指導者の経歴は「何を教えられるか」に翻訳する

経歴を並べても、保護者はその価値を判断できません。その経験によって何を教えられるのか、どういう指導をするのかに翻訳します。前職での立場での実績を書く場合は、それがどの立場での実績かを明記します。

対象校への対応を具体的に示す

対象校の定期テストの出題範囲や傾向を把握していることを示すと、実績の代わりになります。その学校の生徒に向けた具体的な準備をしていることが、大手との違いになります。過去の問題を確認し、対応する範囲を書きます。

指導の中身を公開する

実際の授業の進め方、宿題の出し方、質問への対応、保護者への報告の形式を示します。合格者数の代わりに、任せられるかどうかの判断材料になります。体験でこれを見せる形にします。

誇張した表現を使わない

実績がない状態で「必ず成績が上がる」といった表現を使うと、裏付けがないまま優良性を示すことになります。到達できる状態を前提条件つきで書く形にとどめます。開校後の期待とのずれも防げます。

示す材料 書き方 避ける書き方
指導者の経歴 何を教えられるかに翻訳 経歴の羅列
対象校への対応 出題範囲と傾向への準備 地域密着という表現
指導の中身 進め方・宿題・報告の形式 丁寧な指導という表現
成果 前提条件つきの到達点 成績が上がると断定する

調査を開業後の運営にも使う

商圏調査の結果を開業後の運営に使う方法を整理した図解
対象校の年間予定・競合の動き・価格の見直し

調査は開業前の一度で終わりません。開業後も同じ項目を追うと、運営の判断に使えます。

対象校の年間予定を毎年更新する

定期テストの日程、行事の予定、進路説明会の時期を毎年確認します。この日程が、告知の時期と体験枠の確保の起点になります。学校ごとに違うため、対象校ごとに記録します。

競合の動きを定期的に見る

新規に開校した塾、閉鎖した塾、価格を変えた塾を年に一度確認します。近隣の塾が閉鎖した場合、その生徒が動くため受け入れの機会になります。この情報を知らないと機会を逃します。

価格の見直しに調査の記録を使う

開業時に調べた価格の記録があれば、水準が上がっているかを比べられます。原価が上がっている状況で価格を据え置くと、1人あたりの利益が減ります。見直しの判断に、この記録を使います。

母数の変化を追う

対象校の生徒数が減っている場合、同じ在籍を維持するには獲得の割合を上げる必要があります。数年単位で母数の推移を追い、必要なら対象校を広げるか、学年を広げる判断をします。

追う項目 頻度 使う場面
対象校の年間予定 毎年 告知の時期と体験枠の確保
競合の増減と価格 年に一度 受け入れ機会の把握・価格見直し
価格の水準 年に一度 値上げの判断
対象校の生徒数 数年単位 対象の拡大の判断

開校前でも比較検討層に届けられる

開校前の塾が比較検討層へ接点を作る導線を示した図解
認知ゼロの状態でも探している家庭に届く手段

開校前は認知がゼロなので、待っていても見つけてもらえません。探している家庭へこちらから届ける手段が必要になります。

検討中の家庭は新しい選択肢を探している

塾を検討している保護者は、通える範囲の塾を調べ尽くしていない場合が多くあります。新規開校という情報は、選択肢として受け入れられやすい状態です。開校前でも、対象学年と開校時期が伝われば体験の予約につながります。

競合塾の閲覧者を対象に指定する

ライバルマーケティング広告は、競合となる塾のサイトを閲覧している人を対象に指定して広告を配信する手法です。認知がゼロの段階でも、既に塾探しを始めている家庭に絞って開校を知らせられます。配布物のように地域全体へ均等に配る必要がありません。

伝えるのは三点に絞る

開校前の告知で情報を詰め込むと、要点が伝わりません。いつ、どこに、誰向けの塾ができるかの三点だけを伝えます。指導方針や料金の詳細は、体験に来てもらってから説明します。

対象 状態 開校前に伝えること
他塾を比較検討中 候補を集めている 開校日・対象学年・体験の受付
現在の塾に不満 乗り換え先を探している 何が違う塾かを一点
まだ検討していない 必要性を感じていない 開校時点では優先しない

実績がない段階でも、比較検討層へ直接届ける。

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塾開業の商圏調査についてよくある質問

塾開業の商圏調査に関するよくある質問と回答をまとめた図解
調査の範囲・競合の数・価格の決め方などへの回答

商圏調査はどこまでやればよいですか?

対象校の生徒数と学年構成、競合の分布と対象学年、価格の水準の三つに絞ってください。それ以上の調査に時間をかけるより、この三つの精度を上げるほうが判断に効きます。この三つが揃えば、獲得できる在籍数の目安と成立する価格の範囲が出せます。調査の結果その商圏では成立しないと分かった場合も、開業前に分かったという成果として扱ってください。

競合が多い地域は避けるべきですか?

数だけでは判断できません。各塾の対象学年と科目を確認し、同じ対象を扱っている塾だけを競合として数えてください。競合の対象を並べると、扱われていない学年・科目・指導形態が見えることがあります。全学年を対象にするより、この空きを狙うほうが小規模では成立しやすくなります。あわせて、対象校からの経路でどの位置にあるかを確認してください。経路上で手前にある塾が実際に取り合う相手です。

価格は近隣に合わせるべきですか?

逆算で下限を出してから、相場と比べてください。固定費と現実的な獲得見込みから1人あたりに必要な利益を出し、変動費を足した額が成立する下限です。相場より高くなる場合は、1コマの人数が少ない、担当が固定される、面談の頻度が多いといった価格差の説明材料を用意してください。安くする場合は、何を削って採算を合わせるかを決めてください。何も削らずに安くすると、開校後に採算が合いません。

初年度でどれくらい集まりますか?

母数から通塾する層を見込み、競合の数で分け合う形で概算してください。新規開校は認知がないため、単純な等分より少なく見込みます。初年度で必要在籍数に届くことは多くありません。何年で到達する見込みかを出し、その期間の赤字を支える資金があるかを必ず確認してください。この確認をせずに開業すると、途中で資金が尽きます。

合格実績がない状態で何を伝えればよいですか?

対象校への具体的な対応を示してください。定期テストの出題範囲や傾向を把握していることは、実績の代わりになります。その学校の生徒に向けた準備をしていることが、大手との違いになります。あわせて指導の中身(進め方、宿題の出し方、質問への対応、保護者への報告の形式)を公開してください。「必ず成績が上がる」といった裏付けのない表現は避け、到達できる状態を前提条件つきで書いてください。

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