「アクセスは増えているのに問い合わせが増えない」「広告費を足してもCV数が比例して伸びない」——CVの改善で行き詰まるのは、たいていこの2つの状況です。
結論からいうと、CVが伸びない原因は「集客の質」「受け皿」「計測」の3つのどれかにあり、原因を特定せずにLPだけを直しても改善しません。アクセスが増えてCVが増えないなら、まず疑うのはLPではなく集客している相手のほうです。
この記事でわかること
- CV(コンバージョン)の定義と、成果地点の決め方
- CVが伸びない3つの原因と、切り分けの手順
- 改善の優先順位(どこから直すと効果が大きいか)
- 比較検討層に接点を作るという選択肢
- 効果測定で見るべき指標
CVを扱う競合サイトを指定し、訪問者を自社の広告相談へ誘導。
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競合を調べているユーザーに、どう自社を選択肢として届けるのか
ライバルマーケティング広告の仕組みや、競合比較中のユーザーに接点を作る考え方を、サービス紹介動画でも確認できます。記事を読む前の全体把握にも、読み終えたあとの社内共有にも使いやすい内容です。
社内共有や後で見返す場合は、YouTubeで動画を開くこともできます。
【結論】CVとは「事業成果につながる行動」。まず成果地点の設定を見直す
CV(コンバージョン)とは、Webサイト上でユーザーに取ってほしい行動が完了した状態を指します。問い合わせ、資料請求、申込、購入、来店予約などが該当します。
成果地点が浅すぎると、数だけ増えて売上が動かない
CVが伸びないという相談で最初に確認するのは、そのCVが売上につながる行動になっているかです。次のように成果地点が浅いと、数字は改善しているのに事業が変わりません。
| 成果地点 | 売上との距離 | 使いどころ |
|---|---|---|
| ページ閲覧・スクロール | 遠い | CVとして扱わない(補助指標) |
| メルマガ登録・資料DL | やや遠い | 検討期間が長い商材の中間指標 |
| 問い合わせ・相談予約 | 近い | 主要CVに設定する |
| 申込・購入 | 直結 | EC・低単価商材の主要CV |
広告の自動最適化は、設定したCVに向かって学習します。成果地点が浅いと、浅い行動をしやすい層ばかりが集まるように最適化が進みます。「CV数は増えたのに商談が増えない」の多くはこれが原因です。
CVが伸びない3つの原因|集客の質・受け皿・計測
原因1:集客の質(誰を連れてきているか)
アクセスは増えているのにCVが横ばいなら、まずここを疑います。検討段階が合っていない相手を集めていると、受け皿をどれだけ磨いてもCVしません。症状は、直帰率の上昇、滞在時間の短さ、フォーム到達率の低さとして現れます。
原因2:受け皿(判断材料が足りているか)
フォームまでは到達しているのに送信されない場合は、受け皿の問題です。よくある欠けは次の4つです。
- 費用の目安がない(問い合わせないと分からない)
- 問い合わせ後に何が起きるか書かれていない
- 他社との違いが分からない
- フォームの入力項目が多すぎる
原因3:計測(そもそも正しく数えられているか)
意外に多いのがこれです。フォーム送信のイベントが二重計上されている、電話問い合わせが計測されていない、サンクスページを経由しない仕様になっている——このいずれかがあると、改善の判断そのものが成立しません。
切り分けの手順
- 計測が正しいかを最初に確認する(ここがずれていると以降すべて無意味)
- フォーム到達率を見る。低ければ原因1、高ければ原因2
- 原因1なら流入元別のCVRを比較し、質の悪いチャネルを特定する
「広告費を足したのにCVが比例しない」は原因1の典型
検索連動型広告は、インターネット広告媒体費に占める構成比38.7%(取引手法は運用型)。ディスプレイ広告は運用型が前年比111.5%、予約型が前年比98.8%。
出典:電通「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(2026年3月5日発表)https://www.dentsu.co.jp/news/release/2026/0305-011004.html
検索連動型広告はインターネット広告媒体費の38.7%を占める最大の枠ですが、対象はキーワードを検索している人に限られます。検索している人の数は広告費では増やせないため、予算を足すと、より関連の薄いキーワードまで買うことになります。
その結果、アクセスは増えるがCVRは下がり、CV数はほぼ横ばいという状態になります。この症状が出たときは、LPを直すのではなく、まず検索語句レポートで実際に何を検索している人が来ているかを確認してください。関連の薄い語を除外するだけでCVRが戻ることがあります。
流入元別に見るべき3つの数字
| 数字 | 低いときに疑うこと |
|---|---|
| 滞在時間・スクロール率 | 検討段階が合っていない(集客の質) |
| フォーム到達率 | 判断材料の不足、CTAの位置 |
| フォーム送信率 | 入力項目数、エラー表示、不安の残り |
改善の優先順位|LPを直すのは3番目
改善は効果の大きい順に着手します。多くの現場でLP改修から始めますが、順序としては3番目です。
| 順 | やること | 効果が出るまで |
|---|---|---|
| 1 | 計測の是正(二重計上・電話CVの取りこぼし) | 即日 |
| 2 | フォームの項目削減と入力補助 | 1〜2週間 |
| 3 | LPに判断材料を足す(費用・違い・流れ・不安への回答) | 2〜4週間 |
| 4 | 集客の質を変える(キーワード・配信対象の入れ替え) | 1〜2か月 |
| 5 | 検討段階の異なる接点を追加する | 2〜3か月 |
どこを直すと何件増えるかを、数字で見積もる
優先順位は感覚ではなく、歩留まりの掛け算で決められます。月間セッション10,000、フォーム到達率5%、送信率30%の場合を例にします。
| 現状 | 計算 | 月間CV |
|---|---|---|
| 現状 | 10,000 × 5% × 30% | 15件 |
| 送信率を30%→45%に改善(フォーム項目削減) | 10,000 × 5% × 45% | 22.5件(+50%) |
| 到達率を5%→7%に改善(判断材料の追加) | 10,000 × 7% × 30% | 21件(+40%) |
| 流入を10,000→13,000に増やす(広告費増) | 13,000 × 5% × 30% | 19.5件(+30%) |
この例では、広告費を3割増やすより、フォームの項目を削るほうがCVが増えます。しかも前者は毎月費用が発生し、後者は一度直せば効果が続きます。自社の数字を当てはめて、どこを直すのが一番安く効くかを先に計算してください。
フォーム改善は最も費用対効果が高い
入力項目を減らす、必須を減らす、住所の自動入力を入れる、エラー表示を分かりやすくする——これらは制作コストが小さいわりに効果が出やすい改善です。まず自社のフォームをスマートフォンで実際に入力してみてください。離脱の原因はたいていそこで見つかります。
競合サイトの広告担当者を指定し、自社の広告相談へ誘導。
集客の質を変える|比較検討層に接点を作るという選択肢
受け皿を整えてもCVが伸びない場合、連れてきている相手の検討段階が合っていません。ここで見落とされやすいのが、比較検討中なのに自社に一度も来ていない層です。
運用型広告費は2兆9,352億円(前年比112.5%)で、インターネット広告媒体費に占める構成比は88.7%。予約型広告費は3,042億円(前年比109.1%)、成果報酬型広告費は699億円(前年比96.1%)。
出典:電通「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(2026年3月5日発表)https://www.dentsu.co.jp/news/release/2026/0305-011004.html
運用型広告費は2兆9,352億円(前年比112.5%)で、インターネット広告媒体費の88.7%を占めます。同じ枠を狙う出稿者が増え続けているため、既存チャネルの入札を強めても獲得単価が上がるだけの局面に入りやすくなっています。
検索広告・リターゲティングでは届かない層
- 検索広告:検索している人が対象。検索していない比較検討層には届かない
- リターゲティング:自社サイトに来た人が対象。まだ来ていない層には届かない
この2つの隙間にいるのが、競合のサイトで料金や事例を見比べている層です。すでに課題を自覚し、予算感も持っているため、接触できればCVに近い位置にいます。
ライバルマーケティング広告では、指定した競合URLの訪問者を対象候補として配信を設計し、自社の比較ページや問い合わせへ誘導します。遷移先は既存LPの流用ではなく、他社との違い・費用の目安・導入の流れを載せた比較用のページにしてください。配信可否・対象母数・媒体条件は対象URLと商圏によって変わるため、事前診断で確認します。
CV改善で効果が出やすい具体策
フォーム
- 初回接点の入力項目は4つまで(氏名・連絡先・相談内容・希望日時)
- スマートフォンでの入力を実機で確認する
- 送信ボタンの直前に「その場で決めなくてよい」旨を1文添える
LP
- 費用は金額が出せなくても「何によって変わるか」を書く
- 問い合わせ後の流れ(何日以内に、誰から、どんな連絡が来るか)を明記する
- 実績は件数・業種・可能なら数値まで出す
導線
- 電話番号はタップで発信できる形にし、計測を入れる
- 比較段階の流入は、既存LPとは別ページで受けて計測を分ける
- 離脱直前の層にはリターゲティングで判断材料を再提示する
改善の効果が出やすい順に並べると
| 施策 | 工数 | 効果の出方 |
|---|---|---|
| フォーム項目の削減 | 小 | 送信率が即座に動く |
| CTA直前の一文追加 | 小 | 到達→送信の歩留まりが改善 |
| 費用の目安を明記 | 中 | 問い合わせの質が上がる |
| 検索語句の除外整理 | 中 | CVRが戻り、CPAが下がる |
| LPの全面改修 | 大 | 原因がLPにある場合のみ効く |
やってはいけないこと
複数の改善を同時に行うことです。どれが効いたか分からなくなり、次の判断ができません。1つ変えて数字を確認し、次に進んでください。
もう1つは、他社のCVR平均値を目標に置くことです。業種と成果地点によって数値は数倍変わるため、他社の平均は自社の目標になりません。自社の過去実績を基準値にし、改善幅で評価してください。
効果測定で見るべき指標
CVRという1つの数字だけを追うと、どこが詰まっているのか分かりません。次の4段階に分けて見てください。
| 段階 | 指標 | 落ちていたら疑う場所 |
|---|---|---|
| 流入 | チャネル別セッション | 配信量・検索順位 |
| 関心 | 直帰率・滞在時間・スクロール率 | 集客の質、LP冒頭の内容 |
| 意思 | フォーム到達率 | 判断材料の不足、CTAの位置 |
| 完了 | フォーム送信率 | 入力項目数、エラー表示、不安の残り |
CVの「質」も必ず記録する
件数だけでなく、商談化率と受注率をチャネル別に集計してください。CV数が増えても商談化率が落ちていれば、集客の質が下がっています。この2つを並べて見ないと、改善したのか悪化したのか判断できません。
CVの検討層を競合サイトで指定し、自社の広告相談へ誘導。
CV(コンバージョン)に関するよくある質問
アクセスは増えたのにCVが増えません。何から見ますか?
フォーム到達率です。到達率が低ければ集客の質、高いのに送信されないなら受け皿の問題です。この1つの指標で原因が2つに絞れます。その前に、計測が正しいか(二重計上・電話CVの取りこぼし)だけは必ず確認してください。
CVRの目安はどれくらいですか?
業種と成果地点によって幅が大きいため、他社の平均値を目標にするのは危険です。自社の過去実績を基準値にし、改善幅で評価してください。成果地点が「資料請求」か「問い合わせ」かでも数値は数倍変わります。
LPを作り直せばCVは増えますか?
原因がLPにある場合のみです。フォーム到達率が高いのに送信されていないなら効果がありますが、そもそも到達していない場合はLPを作り直しても変わりません。作り直しは費用も期間もかかるため、原因の特定を先に行ってください。
成果地点はどこに設定すべきですか?
売上に近い行動(問い合わせ・相談予約・申込)を主要CVにしてください。広告の自動最適化は設定したCVに向かって学習するため、浅い成果地点にすると、浅い行動をしやすい層ばかりが集まります。検討期間が長い商材では、資料請求を中間指標として併用します。
比較検討中の人にはどう接触すればよいですか?
比較系キーワードの検索広告か、競合サイトを見ている層への配信です。後者は自社サイトへの訪問履歴を必要としないため、リターゲティングでは届かない層に接触できます。遷移先には他社との違い・費用の目安・導入の流れを載せてください。
改善はどのくらいの期間で判断すればよいですか?
フォーム改善は1〜2週間、LPの改修は2〜4週間、集客の入れ替えは1〜2か月が目安です。1つ変えるごとに数字を確認し、複数を同時に変えないでください。同時に変えると、次に何をすべきか分からなくなります。











